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第1回 大会2日目を彩ったドラフト候補たち―石川歩(東京ガス)、橋本駿介(JFE西日本)2013年07月14日
【目次】
[1]美しい投球フォームが最大の武器/橋本駿介の走攻守に魅了された2時間44分
[2]無名の新人の走攻守に魅了された2時間44分
美しい投球フォームが最大の武器

石川歩投手(東京ガス)
大会2日目の第1試合、四国銀行対東京ガス戦では、東京ガスの先発・石川歩(25歳・右投右打・185/70))が充実した姿を見せてくれた。昨年までは合理的な体の使い方はしても、テークバック時の力強さ、リリースに向かうときの強い腕の振りがなく、まとまっているだけの好投手という印象しかなかった。
しかし、今年は違う。今日のストレートの最速は145キロと平凡だが、そのストレートで打者を圧倒できる迫力がある。
ボールを持った腕が体の陰に隠れ、さらに左肩の早い開きがないので、打者はボールの出所が見えない――和田毅(オリオールズ)の出現以来、取り上げられることの多い美点が石川にも備わっている。このスキのない投球フォームこそ打者を圧倒するストレートを生む要因になっている。
変化球は110キロ台のカーブ、125キロ前後のシンカーに130キロ台のツーシームらしき球があり、これらに定まった役割分担を持たせず、あるときはカウント球や入り球で使い、あるときは勝負球で使い、という具合に多彩に使い分けることで打者に的を絞らせない。
この辺は捕手の山内佑規のうまさでもあり、バッテリーの呼吸が1つになっている印象がある。ドラフト候補に名乗りを挙げたと言っていいだろう。
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