第4回 JR九州・加治屋蓮、今村幸志郎、大阪ガスには小畑彰宏、4番の茂山周平にも注目!2013年07月17日

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【目次】
[1]JR九州・加治屋蓮、補強・今村幸志郎を分析!
[2]大阪ガス・小畑彰宏、4番の茂山周平にも注目!


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JR九州・加治屋蓮、補強・今村幸志郎を分析!

濱野雅慎投手(JR九州)

 第1試合のヤマハJR九州で期待したのはJR九州の投手陣である。社会人屈指の好投手・濱野雅慎(29歳・右投右打・184/85)をはじめ、新人年の10年都市対抗で150キロに迫る快速球を披露して衝撃的なデビューを飾った菊地 翔太(22歳・右投右打・186/90)、宮崎商時代、県内で武田 翔太(ソフトバンク)と並び称された吉田 奈緒貴(20歳・右投左打・175/72)、さらにこれらの投手を押さえてチームのエースとしての活躍が期待される加治屋蓮(22歳・右投右打・182/73)など好素材がずらりと揃っているのだ。この逸材の中から先発に起用されたのが宮崎・福島高を卒業して4年目の新鋭、加治屋だった。

 「いい投げ方をする投手だな」というのが第一印象。永川勝浩(広島)から左肩上がりや始動時の大きな足上げなど特徴的なクセをすべて取り去ったような、というとコントロールが悪いと誤解されそうだが、筋肉質の体格が似ていると思って名前を出した。
 想像と違って変化球によさがあった。横ブレの小さい斜め変化のスライダーやブレーキ鋭く落ちるチェンジアップ、さらに打者の近くで小さく変化するツーシームやカットボールのような球もあり、簡単に特徴を挙げるのが難しい投手である。

 1回表、長打2本を浴びて1点を失ったときは140キロを超えるストレートが1球もなかった。そもそも完全なストレート(フォーシーム)と呼べる球があったのかどうかも疑わしい。1人1球の割合でいいのでキレのいいストレートを最初に見せておけば変化球はもっと生きてくると思うのだが、ダルビッシュ 有(レンジャーズ)や黒田博樹(ヤンキース)同様、純然たるストレートを少なく、曲がりの小さい変化球を主体に打者を打ち取るのが現代野球のトレンドなら、そういう流れに乗った投手だと思う。

 2番手で登板した今村幸志郎(24歳・左投左打・170/63)は西部ガスからの補強選手で、熊本工時代は藤村 大介(巨人)とチームメートで、外野手として甲子園にも出場している。
 当時は170センチに満たない身長だったが、私のノートにはドラフト候補として名前が残っている。07年選抜大会のときの準決勝、常葉菊川戦では3番・中堅手として出場し、第3打席の中前打のときに4.28秒で一塁に到達している。つまり猛烈な俊足だったことがわかる。1回表には右中間の打球をダイビングキャッチしているように、守りでも卓越した技量の持ち主だったことがわかる。それが6年経ったら投手になっていたとは。
 今村がどんな投手かというと、タイプ的には森福 允彦(ソフトバンク)が近い。左腕のスリークォーターで、ストレートの最速は138キロ、変化球は横変化のスライダーにスッと沈む球はシンカーだろうか。球種はそれほど多くなさそうだが、両コーナーの使い分けがうまく、単調な印象はない。ワンポイントの左殺しという役割で、プロからの指名があっても不思議ではない。


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