第8回 小関順二が選ぶ都市対抗ベストナイン2013年07月25日

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JX-ENEOSの強さと、東京ガス坂井の魅力

 社会人野球の夏の祭典、都市対抗がJX-ENEOSの2連覇で幕を閉じた。昨年と同じ顔合わせの決勝は史上初めて、大城基志(JX-ENEOS)の2年連続橋戸賞受賞は史上2人目という記録の多い大会で、JX-ENEOSは秋の日本選手権を勝てば2大大会の連覇ということになり、これはもちろん史上初の偉業になる。今大会の各賞受賞者を紹介しよう。

◇橋戸賞=大城基志(投手・JX-ENEOS
◇久慈賞=片山純一(投手・JR東日本
◇首位打者賞=石川 桜太(外野手・東芝
◇打撃賞=松本 晃(外野手・JR東日本
◇若獅子賞=石川 駿(一塁手・JX-ENEOS)、萩野 裕輔(投手・東芝)、石川桜太(外野手・東芝
◇小野賞=大久保秀昭(監督・JX-ENEOS)、日本製紙石巻
◇特別賞=JX-ENEOS

石川桜太(東芝)

 受賞の顔ぶれを見ればどういう大会だったのかわかる。つまり、今年もまた首都圏勢の強い大会だった。最初のほうのレポートで今年は西日本勢の巻き返しが期待できると書いた。1回戦で三菱重工名古屋が新日鉄住金鹿島に、東邦ガスNTT東日本に、さらにJFE西日本Hondaに勝ったが、ここまでだった。
 いい選手が集まっているから、と言い訳していたらいつまでもこの勢力図は変らない。私にも東高西低の理由はわからないが、戦略面、選手起用、スカウティングなどに原因があるのは間違いない。敗れた西日本勢の監督はすぐ帰らないで、首都圏勢の戦い方を目に焼きつけて東高西低の原因を探るべきである。

 さて、日本野球連盟が定めた各賞とは別に、私が見た中で「プロ向き」と思った選手のベストナインを独断で選出してみた。久慈賞の片山は確かにすばらしいが31歳なのでプロ向きとは言えず落とした。また川辺 健司(捕手・ヤマハ)はドラフト候補には違いないが、今大会は目立たなかったのでこのベストナインからは落とした。そういう当落基準があることを踏まえた上で楽しんでいただきたい。候補は次の選手たちだ。

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