第2回 ジェイプロジェクト(愛知県名古屋市)2012年04月26日

"辻本弘樹監督"
激戦・東海地区で着実にステップアップ
ジェイプロジェクトは名古屋市を中心に居酒屋やレストランを展開している企業で、2009年に硬式野球部を設立した創部4年目という新しいチーム。高校や大学で全国大会を経験した選手も在籍しているが、まだ若いチームゆえにスター選手が集まっているとは言い難い。また、チームの環境は専用球場を所有しておらず、使用可能な球場を転々とする毎日。練習時間も9時〜13時前後しか確保出来ないというのが実情だ。そして、各部員は日々、居酒屋やレストランのスタッフ(接客や厨房内担当)として社業に従事。職種柄、深夜までの勤務は当然のようにあり、時には酔客の相手もしなければならない。それでも、現状の社会人野球で激戦区と呼ばれる東海地区の荒波に揉まれながら着実にステップアップ。昨年の都市対抗予選では代表決定戦トーナメントにもコマを進めて強豪チームを苦しめた。また、創部時から攻守の要であった庄司龍二捕手も昨秋のドラフトでオリックスから5位指名を受け、プロ野球の世界へ飛び込んでいる。
前述した静岡大会と日立市長杯はともに予選リーグ敗退という結果に終わり、残念ながら決勝トーナメント進出こそ果たせなかったものの、中日でプロ経験もある辻本弘樹監督が語るように完封負けは1試合もなく、特筆すべきは静岡大会でヤマハ、日本通運といった全国大会常連の強豪チームに競り勝っていること。バックネット裏に陣取る他チームのデータ班も「ジェイプロジェクトは侮れない」と、口を揃える程であった。だが、辻本監督は冷静に語る。