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第15回 ヤマハ 長谷川 雄一選手2012年10月16日
【目次】
[1]泥臭く、自分のスイングを貫く
[2]勝負する時は、開き直りのハートも大事
[3]勇気を持つことで生まれる結果
勝負する時は、開き直りのハートも大事

"満足した地点で成長が終わる"
――昨夏の都市対抗でも打率5割をマークした長谷川選手ですが、打つポイントを広げるために意識していることはなんですか?
長谷川 僕は、ポイントを(体の)近くにして打っています。これは高校の時くらいから意識して練習を始めました。最初はファールでもいいから全部、逆方向の右へ引きつけて打つ練習をしていましたね。
――普段のバッティング練習ではどのような練習をしていたのですか?
長谷川 ティーバッティングでは、引き付けてフルスイングをすること。それも逆方向に。逆方向に打つ時はポイントが近いんです。ポイントが近かったら、変化球でも引き付けて対応できます。
――社会人2年目を迎えての課題というのは?
長谷川 技術面では長打が少ないことですかね。大学よりは増えたんですが。
――長打をもっと打てるバッターになりたいということでしょうか?
長谷川 打ちたいというか、『打たなきゃいけない』という気持ちのほうが強いですね。僕はホームランバッターじゃないので、外野手に嫌がられるヒット、抜けなくても走塁で二塁打に出来る時があるじゃないですか。
一塁にいるよりは二塁にいる方が点は入りやすいと思いますし、そういった意味で長打を増やしていきたいですし、走塁に関しても去年よりも積極的にやっています。

"技術と気持ちがあるのが社会人野球の選手"
――走塁といえば、今年5月の京都大会の大阪ガス戦では、同点で迎えた9回表から二塁打を放って、次打者のレフト前ヒットから、一気にホームを陥れる好走塁をみせましたね。
長谷川 大学の時は、そんなに積極的に走ることはなかったんですけどね。タイミングがギリギリの時にはやらなかったですね。
だけど、ヤマハに入ってから走塁が上達したなとは思っています。やっぱり社会人になると、先の塁を狙っていかないと点が取れませんから。
――とても勇気あるプレーでしたね。
長谷川 勝負をかける時は、開き直っていくしかないと思っているんです。盗塁は、足の速さも大事だと思うんですけど、スタートも大事だと思っています。スタートがよければ、足がそんなに速くなくても成功するでしょうし、そのスタートを切る時も、もう開き直っていくしかないですね。
――『開き直る』という考え方は、走塁以外のバッティング面でも共通しているのでしょうか。
長谷川 そうですね、共通しています。開き直るというか『勇気を持つ』ということを、高校の上甲正典監督がよくおっしゃっていました。チャンスの時でもピンチの時でも、どんな時でも勇気を持って自分のスイングをするとか、自分のフォームで投げるんだということを教わりました。
僕が入部した時は、ちょうど済美が日本一になった時。だから先輩方もそういう考え方でしたし、済美高校がそういう考えの下に野球をしていました。