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第10回 日本生命 山本 真也 選手2012年07月13日

【目次】
[1]転機となった2ヶ月間
[2]センター方向を狙うバッティングを意識
[3]レギュラーであり続けるために

"今はチームで勝つことしか考えていない"

――そんな中でも、都市対抗では、二塁手の優秀選手賞を受賞された山本選手。バッティングでも、チームに大きく貢献されていましたね。よく、ここまで切り替えて結果を残すことができましたね。

「山本」  自分は入社してからこれまでは、技術を磨くことばかり考えていました。そればかりをすごく追い求めていたんで、上手くいかなかったら、自分に腹が立つし、悩みますし、悩み過ぎたらどうしたらいいか分からなくなる。
だけど、落ちるところまで、落ちた時に気づいたんです。結果が出るときもあれば、出ないときもあるだろうって。そうやって、結果がでなくてもプラスに考えるようにしました。
そうやって、いい意味で開き直れたのが一番ですね。『もう思いっきりやってやろう』って。それで結果が出なかったら自分の責任ですし、そう思えてから、とにかく無我夢中でやった結果、都市対抗でもああやって、結果を残すことが出来ました。

――全国の舞台での賞も初めてですよね。

「山本」 そうですね、嬉しかったですね。都市対抗でベスト8までいって、結果的に賞をいただきましたけど、チームが勝っていったからこそ、いただけた賞だと思っています。

――苦しい時期を抜けだした今、山本選手は、どんな思いでプレーされているのでしょうか?

「山本」 今は、このチームで勝つことしか考えていないですね。勝つために、自分はどういうことをしようか。自分の結果よりも、チームが勝っていけばいいと考えていますね。そこに結果がついてくれば、最高じゃないですか。

センター方向を狙うバッティングを意識

"センターに打ち返す意識で結果も出てきた"

――山本選手が今、改めて課題にしていることとは?

「山本」 常にセンターに打ち返すこと。これは去年からの課題ですね。スタッフのコーチの方々にそうやって指導していただいて、それで結果が出てきたので、今も継続して続けています。

――それまではどのような意識で打っていたのでしょうか?

「山本」 自分はこれまで、逆方向に狙って遠くに飛ばしたいと思っていました。
 野球は通常、逆方向狙えとか、センターから右を狙えと指導されますけど、それは球をちょっとでも長く見られるから、バットにも当たりやすくなるということなんですよね。だけど、引っ張りにかかると、いいこともあるけど、デメリットもありました。
 それに、右方向を狙っているから、遠くに飛ばないわけではないと実感したんです。引っ張っても同じ距離ですし、逆方向を狙わなくても、気持ちが逆方向にあれば、体もそれに自然と反応して動いて、そこからホームランも打てたんですよね。 

――センターに打ち返そうという意識で打席に立つことで、どんな変化が生まれましたか?

「山本」 前よりもボールをしっかりみようという意識が生まれましたね。しっかり見たら、ボールも近くもなりますし、腕が伸びたところで、(ボールに)当たるより、ちょっと曲がっている状態で当たったほうが押し込める。
体が大きな選手なら、当たるだけで飛んでいきますけど、自分は体が大きくない分、ここから押し込んでいって勝負していきたいなと考えています。

――『構え』も少し変えていった部分はあるのでしょうか?

「山本」 バットは去年と比べると、自然に短く持つようになりましたね。それまでは、遠くに飛ばすことを考えて、短く持っていなかったんですけど、短く持ったからといって飛ばないわけではないと気付きました。


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プロフィール

金城長靖
山本 真也(やまもと しんや)
  • 1984年8月6日、奈良県出身。PL学園高校-東洋大-日本生命。2011年の都市対抗野球大会では、二塁手の優秀選手賞に選出された。
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