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第12回 JX-ENEOS 大城基志 選手2012年09月10日

 第83回都市対抗野球大会で、史上初10度目の優勝を果たしたJX-ENEOSの主戦・大城基志。その貢献度の高さから、大会MVPに値する「橋戸賞」を受賞。
昨年は不調に苦しんでいた大城だったが、今年は見事な復調を果たし、大歓声の前で大きな活躍をみせた。
今回は、そんな大城投手に、この夏の都市対抗大会から、自身のフォームについて幅広く語っていただきました。

【目次】
[1]都市対抗を振り返る
[2]大城のフォームを分析する


都市対抗を振り返る

"かなり気合が入っていました"

――今大会、優勝おめでとうございます!まだ、あの決勝戦から1週間が経ったばかり。優勝が出来た率直な思いを聞かせてください。

大城基志選手(以下「大城」)  自分は決勝戦は、8回から登板して、1イニングだけ投げました。6回に山岡さんの逆転ホームランが出た瞬間、あとは投手陣がしっかり抑えれば勝てると思ったので、8回は全力で抑えにいきました。
 出来れば9回まで投げて、優勝の瞬間はマウンドにいたかったんですけど、8回までの登板というのが分かった時点で、試合が終わった瞬間に、誰よりも早くマウンドに行きたいと考えていました。でも、野手の方が足が速いので、結局すぐに駆けつけられなかったのですが(笑) 橋戸賞については、名前が呼ばれた時は、ビックリしましたね。今回は、たまたま自分の調子が良くて抑えられたので取ることが出来たと思うんです。

――都市対抗では、2回戦のセガサミー戦で、先発し7回無失点の好投をみせました。速球、変化球も素晴らしいキレで、コントロールも抜群でした。見事、強力打線を封じこみましたね。

「大城」 去年の都市対抗が、全く結果が残せなかったので、(都市対抗で)リベンジを果たそうとかなり気合が入っていました。
セガサミーとは、よくオープン戦もやっていて、いつもやられていたのですが、自分の意図したボールを投げて、捕手の山岡さんのリード通りに投げられれば、抑えられると思っていました。あの試合で、自分の持ち味を出すことは出来たと思っています。。

――球速も130キロ前半で抑えてましたね。

「大城」 去年の都市対抗あたりからですね。そういうふうに、自分で考えるようにして取り組んでいったら、結果的に上手くいったので、今年もそういう気持ちでやっています。

 去年のこの時期は、気持ちも落ちていて、そんな時期があったからこそ、そういう新しい考え方が出来るようになったんだと思います。

――気持ちが落ちていた時期があったのですね。

「大城」 そうですね。コーチに球速表示は見るなと言われているんですけど、セガサミー戦でファールが打ち上がった時に球速表示が見えて、130キロぐらいしか出ていなかったんですよね。自分でも、『こんなに遅くなったの?』と思ったんですが、このぐらいの球速でも打者は差し込まれているから、球速表示以上のキレを感じていると思ったので、納得しました。

――準決勝のNTT東日本戦でも先発し、7回を投げ、9奪三振、自責1と好投を見せました。

「大城」 実はあの試合は、あまり調子が良くなかったんです。どうもフォームがしっくりこないような。1イニング1イニングずつ試行錯誤していたんですけど、それでもフォームを気にする素振りは絶対にしないように思いました。自分がフォームを気にする素振りを見せることで、隙が生まれると思ったので、頭の中で、考えながら投げていました。
 試合後に、キャプテンの宮澤さんや、野手のみなさんから「大城ナイス!良かったな!」と声を掛けられて、自分の中で仕事が出来たと思います。

"ここで打たれちゃ意味がない"

――調子が良くなかったということですが、それでも抑えることが出来た。それは、大城投手にとって今までにはない強さだと思われますか?

「大城」  そうですね。去年までは、あれこれ考えているうちに2~3点取られていたのですが、2回戦のセガサミー戦で勝利して、去年の(都市対抗での)借りを返したということで、自分の中でプラスマイナスがゼロになった。
それで、準決勝のNTT東日本戦からが、今度は2012年の都市対抗の勝負と自分の中で勝手に思っていました。たとえセガサミー戦で一つ勝ったとしても、ここで打たれちゃ意味がないと自分で言い聞かせていました。

――――決勝戦では先発ではなく、中継ぎでしたね。調子は取り戻していたのでしょうか?

「大城」 試合前から、先発はなくても中継ぎでは絶対に出番があるだろうと思っていました。決勝戦の日の朝に散歩している時に、フォームの確認をしたら、しっくりきたので、これは行けるだろうと思いました。セガサミー戦の時はこんな感じだったなと。ブルペンで投げている時はこの感覚だなと。決勝戦では8回の1イニングを投げましたが、かなり良かったですね。

――チームとしては4年ぶりの優勝。大城投手としては入社して初めての優勝を経験しました。大会を振り返っても、苦しい試合が続きましたね。

「大城」 そうですね。本当にきつかったですね。でも中継ぎは充実しているので、先発はいかにゲームを作れるかなので、しっかりと投げられて良かったです。

――大会を通じて、自分自身が成長したと思うところはありますか?

「大城」 成長してきたかは、これからの結果で決まると思います。ここから落ちてしまえば、『たまたま』と言われてしまうと思いますし、この大会を終わってからの練習、行動で今後が変わるんじゃないかと思っています。



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プロフィール

金城長靖
大城 基志
  • 1987年8月20日、沖縄県出身
  • ポジション:投手
  • 宜野座高校-名桜大学-JX-ENEOS
  • 2012年第83回都市対抗野球大会で史上初10度目の優勝を果たしたJX-ENEOS。その貢献度の高さから、大会MVPに値する「橋戸賞」を受賞。
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