選手名鑑

山中 浩史(Honda熊本)

山中 浩史

山中 浩史

所属チーム:
Honda熊本
所属都市:
大津町
球歴:
必由館 – 九州東海大
ポジション:
投手
投打:
右/右
身長:
175cm
体重:
78kg
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  • 寸評
     山中 浩史は以前からドラフト候補として注目されていた投手のアンダースローだ。彼がドラフト候補として最も注目を浴びていたのは2009年だと思う。この年は予選、都市対抗、W杯で大活躍。トータルで防御率0.32、奪三振12.49、被安打率.120とずば抜けた数字を残していて、今、西武で活躍している牧田和久よりも高い評価しているアンダースローだった。山中はなんといってもストレートで空振りが奪える本格派アンダースローだった。しかしいまの山中は本格派の山中浩史ではない。125キロ前後の直球、シュート、スライダー、シンカーを丹念に投げ分ける技巧派アンダースローにモデルチェンジしていたのだ。27歳となった山中はソフトバンクに6位指名された。年齢的にも結果が求められる年になる。

    (投球スタイル)

    ストレート マックス126キロ
    常時120キロ~126キロ
    スライダー 105キロ前後
    シンカー  115キロ前後

     今の山中はストレートで勝負できるアンダースローではない。本人も理解しているようで、ストレートはあくまで見せ球。内外角、低めに淡々と投げ分ける投球スタイルだ。リリースの位置がかなり低く、渡辺俊介と比較したいぐらいだ。

     少し球速を落としたシンカーでタイミングを狂わせて内野ゴロを誘う。空振りを誘う投手ではないのは数字面からはっきりしている。都市対抗予選は20.2回をなげて奪三振は7。奪三振率3.11と二桁を誇っていた3年前とは別人と捉えたほうがいいだろう。ストレートが本来の勢いではなくて、打者の弱点をついて、間を変えながらリスクの小さい投球ができる山中はそれなりの実績は残しそうだ。ただ一軍で長期的に活躍するならば、2009年度の浮き上がる球筋を取り戻して欲しい。

    (クイックタイム)

     クイックタイムは1.2秒台とアンダースローのわりにはなかなか速いクイックができている。牽制も入れるし、ランナー二塁に入ってからも複数のバリエーションで織り交ぜてなかなか走らせない様にしている。フィールディングの動きも軽快で、投球以外の技術はかなり高い投手だ。

    (打者の攻め)
     今までの彼は高めのストレートを軸においた投球を展開していた。それでいて低めギリギリに投げ分ける。高低が使えるアンダースローであったが、今は横の幅を生かしたアンダースローに変わった。内外角に淡々と投げ分けていき、シンカー、スライダーを織り交ぜて内野ゴロに打たせて取っていく配球だ。

    (投球フォーム)

     ノーワインドアップから入っていく。軸足は真っ直ぐ伸ばし、背筋はしっかりと伸ばしている。軸はぶれておらず良い立ち方だ。セカンド方向に足を伸ばして、体を沈み込ませて着地する。体全体を沈み込ませているので、縦の変化球ではなく、浮き上がるような球筋、沈むような球筋で勝負するようになる。腕を伸ばしたテークバックではなく、肘を折り曲げたテークバックで、ボールを持った手は完全に隠れているので、打者から見え難い投手だろう。そしてリリースの位置。いくらアンダースローといい、この低さ。恐らく10センチ弱といったところだろう。このリリースの低さが渡辺俊介似といわれるのだろう。そして最後のフィニッシュ。しっかりと腕を振り切ることができており、この投げ方なので、膝を突っ張ることなく投げることができている。下半身は相当強靭だ。
    将来の可能性
     2009年の投球と比べると本格派の投球ではなく、打たせて取る投球の技巧派の投球に変わっていた。ストレートに依存せずに打たせて取る投球ができるのは強みだが、大活躍するならば、あの浮き上がるような球筋で勝負できるのが一番だと思う。

     ソフトバンクは先発、中継ぎ、抑え含めて右投手は速球派が多く、即戦力となるアンダースローの存在を求めていたのではないだろうか。適齢期が過ぎても即戦力となる投手を迷わず指名に行くのは攝津正の二番煎じともいえるが、年齢的に1年目から結果を残さないとかなり厳しい立場に置かれている。まず1年目は一軍定着。中継ぎとして10試合~30試合登板は最低限果たして欲しい投手だ。
    情報提供・文:2012.12.29 河嶋 宗一

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