選手名鑑

河野 秀数(新日鐵住金広畑)

河野 秀数

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河野 秀数

所属チーム:
新日鐵住金広畑
所属都市:
姫路市
球歴:
山城 – 佛教大学
ポジション:
投手
投打:
右/右
身長:
173cm
体重:
80kg
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  • 寸評
     河野 秀数の名を挙げたのは2009年の神宮大会のことだろう。佛教大と言えば、2010年度の大学生を代表する大型左腕・大野雄大が注目されていた。河野が登板したのは立正大の最終回だった。どんな投球を見せるのか注目しながら見ていたが、予想以上のパフォーマンスを見せてくれた。右サイドハンドから最速144キロの速球を記録し、キレのあるスライダーを織り交ぜた投球スタイルに惚れ惚れしてしまった。社会人に進んでからどんな成長を見せてくれるか楽しみにしていた。

     1年目から都市対抗に登板し、140キロ中盤の速球を披露。2年目にさらにアピールできるか注目していたが、その後は低迷が続き、3年目となる今年も目立ったパフォーマンスを見せることが出来ていなかった。しかし北海道日本ハムが彼を指名した。私が見た都市対抗の登板でも彼のマックスの出来とはいえず、正直不安がある。まず彼がプロで活躍する為には好調時のピッチングを取り戻すことが最低条件になる。

    (投球スタイル)
    ストレート マックス140キロ
    常時140キロ~143キロ
    スライダー128キロ~133キロ

     彼が良い時は140キロ中盤の速球が低めに決まっていく。その時の投球は実に爽快だった。今年の都市対抗の彼の投球は本来の出来ではなかった。速球のマックスは140キロと以前よりスピードは出ておらず、手元までの勢いを感じない。

     打者の手元で小さく切れ込むスライダーも、やはりストレートが走らないので、大きな効果を発揮しない。そして彼は武器となる球種がスライダーしかない。プロを想定した場合、やはり球種が少なすぎる。

     左打者の芯を外す意味でも、ツーシーム、あるいは縦の変化としてチェンジアップが欲しい。

    まとめると
    ・ストレートのスピードを取り戻すこと
    ・スライダー以外に決め手となる変化球
    この2点を磨き直すことが最低条件となる。彼が一軍で活躍する時というのは社会人時代から大きく成長し、彼の素質に見込んで指名したスカウトの期待に応えたといっていいだろう。

     クイックは1.2秒前後と標準のクイックが出来ており、フィールディングの動きは悪くない。基本的な技術は押さえている。

    (投球フォーム)
     やや身体を半見にしたセットポジションから始動する。左足をまず頭上の近くまで大きく上げている。大きく上げながらもしっかりと立つことができている。軸がぶれない。理想的なリフトアップだといえるだろう。

     体を沈み込ませていき、左足の膝の関節を伸ばしながら、インステップ気味に着地を図る。左腕のグラブを綺麗に回旋してトップに入る。左腕のグラブを斜めに伸ばして開きを抑えているが、どうしても左打者には見やすい形となっており、強く引っ張らせないためにもツーシーム、あるいはインコースのスライダーを覚えて簡単にミートさせないようにしたい。

     テークバックは内回りで大きく取ることができており、しっかりと肘を挙げることができている。腕の振りを見ると純粋なサイドスロー。肘が下がらずに自分のリリースポイントで放ることができており、腕の振りも悪くない。ただこの腕の振りだとスライダー系統の変化球のみで、他の球種を操ることができるか不安である。ただ投げるのではなく、プロの打者に対して使える変化球を習得することである。創意工夫することが求められるだろう。

    フィニッシュの時に右足が突っ張ってしまい、前足に思うような体重が残らず、一塁側へ身体が流れているのが残念。

    彼の課題は体重移動。あとは今のリリースで、幅広く変化球を操ることができるか疑問に残る。彼が一軍で舞台を現し、活躍するときは社会人時代とガラリとピッチングを変えているかもしれない。

    将来の可能性
     良かった時のピッチングと比べると調子は落としており、また直球のキレに頼った投球なので、幅を広げるピッチングをしなければ厳しい。彼がプロで活躍する時は社会人時代とは別人のような投手になっていることだろう。下位指名でも、プロで活躍する選手は周囲の予想を上回るような成長を見せているからだ。河野もそのような成長を望まれている。

     それを実現しているのはプロで活躍するためにはどうすればいいのかを追求し、自分に必要な武器を身に付ける為に我慢強く取り組む姿勢が第一。蔭ながら努力し、実力を伸ばしてきた河野ならば我慢強く取り組むことができるはずだ。

     いつか一軍で上がった時、イキの良いピッチングを見せて、ファンから記憶に残るような投手になってくれることを期待したい。
    情報提供・文:2012.11.09 河嶋 宗一

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