2015年11月04日 京セラドーム大阪(大阪ドーム)

NTT西日本vs四国銀行

第41回社会人野球日本選手権 1回戦
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安定感抜群のエースが5安打完封

吉元 一彦(NTT西日本)

 四国銀行のベンチ入り人数は20人。コーチは全員選手兼任で、試合前にノックを打っていた野口 英巳監督も投手兼任のプレイングマネージャー。試合開始前にはNTT西日本有利かと思われたが3回まで1人もランナーを出せず。
球速こそ120km/h台だがスライダーと低めへのコントロールが生命線の四国銀行の先発・亀岡 洋介の前に打者一巡を完璧に抑えられていた。

「思ったより初戦で硬さがあった。気負い過ぎ」力いっぱい振っての打ち損じが目立つ打線を前田克也監督はこう振り返っていた。

 機能したのは2巡目に入った4回、1番・中村 篤人が右中間へのツーベースを放ち2番・永松 孝太が送りバントを決めて一死二塁。絶好の先制機に3番・北崎 寛明がセンター前にタイムリー。さらに二死後、5番・中西 純平がライトオーバーのスリーベースを放ち1点を追加。左打者の多い上位打線が仕事をし、試合の主導権を握った。

 援護を受けると抜群の安定感を誇るエース吉元 一彦がスイスイという表現が最適かのようにアウトを積み重ねて行く。マウンド上でほとんど表情を変えることなく被安打5で完封勝利。

「いつも通り安心して見てられた。練習でも試合でも変わらず、波が無い吉元のピッチングしてくれた。安心出来る。打たれたらバッターが上だったと思える」前田監督から全幅の信頼を寄せられる吉元は「僕が崩れたらチームが崩れてしまう。試合作るだけじゃなくて、投げ切って勝つことが僕の役割」とエースの自覚十分。

「向こうの3番が僕に合ってたんでその前に絶対ランナー出さないように気をつけました」後半、4回までに2打数2安打とタイミングの合っていた四国銀行の3番・田中 勇士を打席に迎えた場面は6回二死走者無しと9回一死走者無し。キーマンとなる打者の前で打線を分断した。

 唯一のピンチとなった4回無死一、二塁ではバントの構えを見せる相原 一紀に対し高めに強い球を投げ、バントに不慣れなはずの4番打者を狙い通りキャッチャーへのフライに仕留めた。コントロールミスをしない、最後までスタミナが落ちないなどの能力はもちろんのことゲームメイクセンスにも優れる。球種はスライダー、カーブ、ツーシーム、チェンジアップ、フォークと豊富だがこの日はチェンジアップとフォークは使っていない。

 1回戦最後の勝者となったNTT西日本、次は中1日で三菱重工広島と対戦する。都市対抗では9回に逆転を許し敗れているだけに早々につかんだリベンジの機会を無駄にはしない。

(文=小中 翔太)

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