2016年07月21日 東京ドーム

トヨタ自動車vsJR西日本

第87回都市対抗野球大会 2回戦
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畠山の好投と早大OBコンビの活躍でトヨタ自動車が勝利!

 トヨタ自動車・畠山 翔平(新日鉄住金東海REXからの補強、国学院大卒27歳)とJR西日本・鮫島 優樹(三菱重工広島からの補強、MSH医療専卒28歳)の投手戦が見事だった。鮫島はストレートが1回戦の最速144キロにくらべると4キロ遅くなっているが、フォークボールがあるぞあるぞと思わせながらのストレート中心の配球がツボにはまった感じだ。奪三振こそ7回3分の1で3個と少なかったが(1回戦は3回で3個)、フライアウト13個は術中に陥れたと言っていい。

 左腕の畠山は5回終了時点で被安打ゼロ。ひょっとしたらノーヒットノーランがあるぞと思ったほど、スキのないピッチングを展開した。

 ストレートは140キロが1球だけで、そのほとんどは120~130キロ台。しかし、それが170センチの上背から放たれたとは思えないほど高角度から低めに飛び込んでくる。そして、このストレートの割合は非常に少ない。投球の多くは変化球で90キロ台のカーブ、100~110キロ台のスライダー、110キロ台のフォークボールなどで、その間隙を縫ってストレートがくる。8三振(6回3分の0)の半分以上がストレートだったことを考えると、配球のよさにも注目しないわけにはいかない。

 畠山のよさを引き出したのは細山田 武史(早稲田大→DeNA→ソフトバンク出身30歳・捕手)だ。1回戦では佐竹 功年(早稲田大卒33歳)の完封劇をサポートし、早稲田大時代は最も光っていた下級生時代の斎藤 佑樹(日本ハム)をリードしているように、技巧派のよさを引き出すことにかけては天下一品のうまさがある。

 1回戦の七十七銀行戦では二盗を阻止する二塁送球1.91秒の強肩を披露し、このJR西日本戦でもイニング間の二塁送球で1.8秒台を連発し、JR西日本の機動力を戦う前から封じていた。

 先制点を奪ったのはトヨタ自動車だ。1回裏、3番小島 宏輝(早稲田大卒29歳・指名代打)がレフト前ヒットで出塁すると4番樺澤 健(東京農業大卒27歳・一塁手)のライト線への二塁打で俊足を飛ばして一挙にホームに生還。8回にも1死から死球で出塁し、代打・瀧野 光太朗の三塁打で生還しているので攻撃陣のラッキーボーイ的存在と言っていい。

 この8回の攻撃をもっと詳しくレポートしよう。小島に続いて樺澤も死球で出塁し、途中出場の5番河原 右京(早稲田大卒23歳・二塁手)が四球で歩き1死満塁になり、JR西日本の投手が鮫島から1回戦で好投した湧川 雄貴に代わるとトヨタ自動車も代打に瀧野を送り、瀧野は湧川の外角高め136キロストレートを捉え、打球はセンターの頭を越える三塁打となって塁上の3人が一挙に生還した。

 トヨタ自動車の勝因は第一に畠山の好投、そして第二には細山田と小島の早大OBコンビのアグレッシブなプレーを挙げたい。

(文=小関 順二

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