2016年07月22日 東京ドーム

JR九州vsヤマハ

第87回都市対抗野球大会 2回戦
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井上翔夢、鈴木博志の両投手の好投がヤマハ打線を抑え快勝!

 JR九州が4回に2本のホームランなどで大量6点を奪い逆転、これを先発の井上翔夢(西日本工業大卒26歳)が1回戦同様、高い位置から繰り出すストレート、スライダー、フォークボールを交えたみごとなピッチングで、ヤマハの強打を封じた。

 井上のピッチングを見ていると投手にとって最も重要なのは直曲球のコントロールだと痛感する。ヤマハが中盤以降に繰り出した山本洋行(新日鉄住金東海REXからの補強、大阪産業大卒23歳)、神谷貴之(永和ウイングスからの補強、日本プロスポーツ専卒28歳)はストレートが最速145キロを計測する速球派で、山本はスリークォーターからスライダーとツーシーム、神谷はオーバースローから130キロ前後のフォークボールを投げて目を引いたが、全体的なピッチングの完成度は井上にくらべると低かった。

 「投手はコントロール」の信念が最終回にヤマハの4番手で登場した鈴木博志(磐田東高卒19歳)を見て少しぐらついた。1回戦のJFE東日本戦にも登板してストレートが151キロを計測しているので速さはわかっていたが、その思いを上回る出來のよさで、少し驚いた。

 鈴木博のよさはストレートに尽きる。とにかく速い。そして投げに行くときの早い左肩の開きがないのでボールの出所が打者から見えにくいというよさがある。躍動感があり、下半身が上半身をリードする理想的な流れが広いステップによって生まれ、ストレートは高めに抜けていそうに見えて高め、低めにきっちりコントロールされている。このレベルのストレートは150キロ超えが当たり前になっている現在のアマチュア球界でも数少ない。私の中では田中正義(創価大4年)と双璧と言ってもいい。

 変化球はカーブ、スライダーがあり、ともに腕が振れているが、ストレートがあまりによすぎて記憶にしっかり残っていない。新人なのでこれからじっくり見たいと思う。

 打者ではJR九州の7番原口 大陸佐賀学園高卒21歳・遊撃手)が1回戦に続いてよく見えた。5対1で逆転した4回に変わったばかりの山本の高めストレートを振り抜いてレフトスタンドに飛び込むホームランを放っているが、腕っぷしの強さがひときわ印象に残る。

 この原口と鈴木博が8回に対戦した。鈴木はボールを3つ続けてカウントを悪くするが1ストライク後ファールが3本続き、最後は151キロの高めストレート(見送ればボール球)を空振りして三振。9対1の大味な試合の中で、わくわくするような投打のぶつかり合いだった。

(文=小関 順二

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