2016年07月24日 東京ドーム

西濃運輸vsJR九州

第87回都市対抗野球大会 3回戦
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終盤に逆転劇が起きた好ゲームは西濃運輸が逃げ切り勝利!

 実に面白い試合だった。中盤までは西濃運輸・佐伯尚治(九州産業大卒33歳)、JR九州・井上翔夢(西日本工業大卒26歳)の技巧を尽くした投手戦が展開され、西濃運輸は7回まで散発の4安打、JR九州は6安打。スコアはJR九州の2対1という僅少差で、ここから息をもつかせぬ攻防が繰り広げられるとは想像できなかった。

 1点リードされた西濃運輸は8回表、1死から3番井貝星良(東海理化からの補強、県立岐阜商高卒・一塁手)がストレートの四球で歩き、続いて打席に立ったのは4番伊藤匠(岐阜経済大卒25歳・三塁手)。1、2回戦で打ったヒットが内野安打1本だけでわかるように今大会の伊藤は絶不調の底にいた。

 打つまでに要した球数は1回戦が3~5球、2回戦が3~7球(バント以外)。それがこの日は第1打席が1ストライクからセンター前ヒットを放ち、積極的に打っていく姿勢が見られた。そしてこの8回裏、試合をひっくり返す2ランホームランはボールカウント1ボールからの2球目。攻撃的な姿勢がいかに重要か、伊藤の打席は如実に物語っている。

 3対2で試合を逆転しても西濃運輸は攻撃の手を緩めない。2死後、6番打者が四球で歩き、7番松本 直樹(立教大卒23歳・捕手)がレフトスタンドに特大の2ランを放り込み、リードを3点差に広げるのである。

 松本はここまでノーヒット、守備面でもイニング間の二塁送球がたびたび1.8秒台を計測するがどこが気怠そうで本調子には思えなかった。それがこの打席ではそんな思いがすべて吹き飛ぶような打球をかっ飛ばす。野球は難しいと思った。

 JR九州はその裏、先頭の4番佐野 洋樹一関学院高卒22歳・捕手)がセンター前ヒットで出塁、1死後東向誠(上宮太子高卒27歳・三塁手)がライト前ヒットで続いて一、二塁。2死から8番照屋吐夢(沖縄電力からの補強、浜松大卒31歳・二塁手)がセンター前に弾き返して3対5に迫る。

 さらに9回裏は2死一塁から佐野が内角寄りのストレートをおっつけて右中間を破る二塁打を放ち4対5とし、5番中野滋樹(東洋大卒36歳、一塁手)がライト前ヒットで続いて2死一、三塁という絶好の同点機を迎えるが反撃はここまで。東向誠が佐伯の投じる“128キロの快速球”を空振りして熱戦に終止符が打たれるのである。

(文=小関 順二

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