欧州野球紀行

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第1回 盛り上がる韓国のプロ野球 【韓国野球が熱い理由】 2013年07月01日

【目次】
[1]空前のプロ野球人気
[2]韓国プロ野球の中の日本人・在日韓国人/「独立球団」高陽ワンダース
[3]プロ野球選手と兵役

プロ野球選手と兵役

チアガールは、韓国プロ野球には欠かせない

 韓国野球の特色として、兵役も見逃すことができない。2年間の兵役義務は、選手本人はもちろん、チームにとっても痛手になるケースが多い。

 昨年まで6年連続で韓国シリーズに進出しているSKは、6月23日現在、7位に甘んじている。その原因の一つが、2008年、10年のホールド王で、昨年は抑えとして30セーブを挙げた鄭ウラムが、今年から兵役でいなくなったことだ。かつてSKの投手コーチであった元巨人の加藤初が、「影のMVP」と評価する鄭の空白は、非常に大きい。

 基本的にオリンピックのメダリストやアジア競技大会の優勝者は、兵役が免除される。第1回WBCでベスト4に進出した時も兵役が免除されたが、これは例外。第2回大会では準優勝したが、免除されなかった。オリンピックで野球は競技種目から外れたため、兵役免除のチャンスは、アジア競技大会だけになっている。

 兵役期間中野球をする場として、人員に限りがあるが、国軍体育部隊の尚武(サンム)と、警察庁のチームがある。この2チームは、プロ野球の2軍戦に加わっている。

 2011年、本塁打と打点のタイトルを獲得したサムスンの崔炯宇(チェ・ヒョンウ)は、一時戦力外にもなったが、警察庁のチーム時代、2軍戦で三冠王を獲得し蘇った。昨年のMVPであるネクセンの朴炳鎬(パク・ビョンホ)も、尚武でプレーしたことがある。

 兵役をきっかけに飛躍した選手もいるが、空白によるリスクが大きい。また、兵役までに実績を残そうと、無理をして試合に出て、壊れてしまう選手もいる。選手をじっくり育てることができないことは、各球団の悩みの種でもある。

 それでも、オリックスの李大浩(イ・デホ)や、昨年まで千葉ロッテでプレーした金泰均(キム・テギュン)を見てもわかるような、溢れんばかりのパワー。やや暴走気味の時もあるが、積極的に次の塁を狙うスピード感は、韓国野球の魅力である。

 特別なケースを除けば、平日は18時半、土日・休日は17時(7、8月は18時)に試合開始で、月曜日は原則として、試合はない。満員札止めのこともあるが、球場では一味違った韓国のエネルギーを体験できる。

(文=大島裕史)

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