第4回 スジーワ・ウィジャヤナーヤカさん インタビュー前編  【スリランカ野球の今】2013年10月27日

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【目次】
[1]スリランカの少年、野球と出会う
[2]JICA、植田一久さんとの出会い
[3]日本へ、そして人と人の間に

 2012年12月。南アジア初の球場が出来た、スリランカ。自国のみならず、南アジア野球界全体の発展を願い、尽力した人々へのインタビューをもとにスリランカ野球の今を追った3回シリーズをお届けします。

スジーワ・ウィジャヤナーヤカさんインタビュー後編 【スリランカ野球の今】 

スリランカの少年、野球と出会う


 日本から遠く離れた異国の地、スリランカで、野球とは無縁の少年時代を送ってきたスジーワ・ウィジャヤナーヤカさん。彼は高校で野球と出会い、初めて出会った日本人からその楽しさ、奥深さを学んだ。「スリランカから見た日本は、着物、サッカー、おしん、イチロー選手ぐらいしかイメージはなかった」という青年は、野球を通して縁を持った日本に渡り勉強し、働きながら審判員となった。日本の社会人野球、大学野球の全国大会はもちろん、国際大会でも活躍。そんな彼の野球との出会い、審判員としての歩み、そして今後のスリランカ野球発展に向けた熱い思いを語ってもらった。

――まずは、スジーワさんが野球に出会ったきっかけを教えてください。

スジーワ・ウィジャヤナーヤカさん(以下「スジーワ」) 高校1年生の時ですね、その時は野球は知らず、中学校まではクリケットをやっていました。
 高校に入ったら、いろいろなスポーツがあって、そこに野球があったんです。当時は野球があまりわからなかったのですが、野球の練習をしている時に練習を見てくれたコーチが、私のことを左投げで球が速いといってくれました。ちゃんと練習をすれば、レギュラーをとれるよと言われたのが励みになって、楽しんで毎日ずっと一生懸命練習していました。そして高校3年生、2002年の時にレギュラーを獲得することが出来ました。
 ちょうどその時に青年海外協力隊の植田(一久)さんがスリランカにきたところでした。植田さんがいろいろな学校をまわっている中で、代表選手に選んでくれて、スリランカの全国大会で投手として投げました。

当時を振り返るスジーワ・ウィジャヤナーヤカさん

――何も野球の知識が無いなかで、なぜ野球部に入ったのでしょうか?

スジーワ クリケットをやっていて、同じバットでボールを打つスポーツでも、野球はあまりわからなかったのですけど、とりあえずやってみようと。やってみて、初めはボールが怖いと思ったんですけど、思っていたよりは出来ると感じました。
 なかなかキャッチボールはコントロールできなかったんですけど、でも何回か練習したらできるようになりました。1週間、2週間、3週間とやり続けたらもっと出来るようになったところが面白かったですね。日本語的にいうと「できる、できない」ではなくて、「やるか、やらないか」。現場でそれが見えてきたなと思います。諦めなければ良いことが起こる。それが野球につながっているのかなと思います。
 打つのも、最初は先生が投げる球が打てなくて、ファールチップばかりで、でも練習をやると打てるようになって、なんでも頑張り次第だなと思いました。

――周りはプロ野球がない中で、目指すところは何でしたか?

スジーワ 全国大会優勝だけですね。野球選手になりたいという夢は全然なかったです。スリランカには、プロ野球がないので。テレビで野球というのは放送していないので、メジャーリーグも見られないですからね。お金を払って自分で見に行くか、youtubeで見るぐらいですから。
 youtubeで日本の野球は見たことがありますけど、よくわからなかったですね。スリランカから見た日本は着物、サッカー、おしん、イチロー選手ぐらいしかイメージはなかったですね(笑)

――私たちからすれば、野球が当たり前にある環境しか知りません。無い環境では上達するイメージが沸かないのですが、何を見本にされていたのでしょうか?

スジーワ コーチが「こうして」と言っても簡単にできない。こっちに投げてといわれても投げることができない。こっちに打ってといわれても、ボールが後ろにいく。基本のところができないと何もならない。まずは、しっかりと基本を大切にしていこうと思っていました。
 でも、大きなところでは全国大会を目指していきました。全国を目指すうちにさらに夢は大きく広がっていきました。これも、植田さんとの出会いのおかげですね。

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プロフィール

安田未由
編集長 安田 未由(Myu Yasuda)

コメント (1)
本当ファンです2015.01.19 カタクリ粉
すごいファンです。
ぜひ母国で成功して欲しいで

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