第9回 極端な「打高投低」の理由とは? 【韓国野球】2014年06月22日

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台湾野球の歴史を知る【台湾野球シリーズ】

  シーズン開幕早々に起きた、300人を超える死者・不明者を出した旅客船沈没事故は、名物である応援の自粛など、プロ野球にも影響を及ぼした。それでも6月8日には、総239試合を消化した時点で、観客数が300万人を突破した。これは史上3番目に早いペースである。
韓国社会全体に自粛ムードが漂い、消費が冷え込む中でのこの観客動員は、プロ野球人気が定着したことを物語っている。

【目次】
[1]極端な打高投低
[2]驚異のホームラン打者・朴炳鎬
[3]韓国のプロ入りを目指す元広島・申成鉉

極端な打高投低

李宰元選手

 今年の韓国プロ野球の特徴を一言で言えば、極端な打高投低である。

 韓国ではラグビーが非常にマイナーであるため、大量得点が入った試合を「ラグビースコア」ではなく、「ハンドボールスコア」というが、今シーズンは、ハンドボールスコアが続出している。

 6月8日現在(以下今シーズンの数字・成績はいずれも同日現在)で、どちらかのチームが二桁得点をした試合は63試合。そのうち5試合は両チームとも二桁得点で、5試合は片方のチームが20点以上を挙げている。

 5月7日、ソウルの木洞(モットン)野球場で行われたNC・ネクセンの試合では、6回表を終わった時点で、24対5でNCがリード。
幸い(?)6回裏に降雨コールドゲームとなったが、9回まで試合が続けば、30点ゲームになるところであった。

 5月31日にソウルの蚕室(チャムシル)野球場で行われたロッテ・斗山(トゥサン)の試合では、ロッテが1試合チーム最多安打記録となる29安打を浴びせて、23対1で勝った。

 打高投低は、個人記録にも表れている。

 現在トップのSK・李 宰元(イ・ジェウォン)の打率は何と.432。10位の崔 炯宇(チェ・ヒョンウ/サムスン)までが、3割5分を超えている。ちなみにセ・リーグ首位の鳥谷 敬(阪神)(独占インタビュー 前編2014.03.08 後編2014.03.10)は.342、パ・リーグ首位の糸井 嘉男(オリックス)は.354である。

 なお現在首位打者の李 宰元は、2006年に韓国特有の地元選手の優先指名制度でSKに入った選手。この時、現在ドジャースで活躍している柳 賢振(リュ・ヒョンジン)を地元枠で指名する権利を有しながら、翌年は金 廣鉉(キム・グァンヒョン/SK)を指名できるため、捕手強化を理由に李が指名された。現在、捕手としても時々出場するが、打力を買われ、DHで出ることが多い。

 また防御率では、KIAの梁 玹種(ヤン・ヒョンジョン)だけが辛うじて2点台の2.99だ。西 勇輝(オリックス)の1.05など、ありえない数字だ。韓国では今年はまだ完封はなく、外国人投手が2人完投しているだけだ。

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