第70回 ドラフト会議2014 安樂智大は楽天、有原航平は日本ハムへ2014年10月27日

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【目次】
5位 埼玉西武が郭俊麟(カク・シュンリン)の獲得を発表/4位 東都大学は駒沢大が13年ぶりの優勝、東京六大学は15年ぶりの立教大が優勝目前
3位  来月開幕の21Uワールドカップの代表メンバーが発表される/2位 日本シリーズが開幕!1勝1敗で第3戦へ
1位  ドラフト会議 安樂智大は楽天、有原航平は日本ハムへ

1位 安樂智大は楽天、有原航平は日本ハムへ

10月23日(木)、グランドプリンスホテル新高輪にて2014年度プロ野球ドラフト会議が行われた。

安樂智大は楽天、有原航平は日本ハムへ

 今年の本指名は81名。育成枠は23名で、計104名がドラフト指名を受けている。今年の注目は最速157キロ右腕・安樂 智大済美)、最速156キロ右腕・有原 航平(早大)の2人がどこに指名されるかだった。安楽は当初、多数の指名が予想されたが、肘の故障を懸念して、指名を回避する球団が増えた。そこで指名したのが東京ヤクルトと東北楽天の2球団。見事、交渉権を手にしたのが、東北楽天。東北楽天は昨年の松井 裕樹に続き、2年続けて、目玉投手を獲得したことになる。高卒投手の1位指名は即戦力を度外視し、将来のエース候補として指名される傾向が高い。安樂を回避するということは、球団は安樂を即戦力としてみなしていたのだろう。

 今年は最下位に終わったとはいえ、来季へ向けて大きな指名だった。有原は阪神、広島、横浜DeNA、日本ハムの4球団が競合。見事に引いたのが日本ハム。その年のナンバーワンを獲りにいく日本ハムが見事に掴んだ。現在、若手の抜擢が続いている日本ハム。そこに即戦力として期待できる有原の加入は大きいだろう。ただ有原は夏に痛めた肘の状態が懸念されている。それを踏まえると、1年目からフルシーズンを活躍するのは厳しい。ただしっかりと休ませて、復調させれば、長きに渡ってローテーション投手として活躍をするだろう。

 また京大の田中英祐投手は千葉ロッテに2位指名を受け、京大初のプロ入りとなった。京大、東大の選手は我々では想像できない高い学力を求められる。その環境下でプロ入り出来るまでの技量を伸ばす田中投手の姿勢は敬意を示したい。初めて高いレベルに1年間身を投じることで、田中の潜在能力はさらに引き出すことが出来るのか。大いに注目をしていきたい。

 今シーズン、又吉克樹(中日)の活躍により独立リーグの選手たちに追い風が吹いている流れだったが、今年も16勝3敗と徳島インディゴソックスのエースとして活躍した入野 貴大が楽天に4位指名。また徳島のリリーフとして活躍し、小気味良い投球スタイルから、140キロ後半の速球をコンスタントに投げ込む山本雅士は中日8位、またBC、四国で活躍を見せてきた香川オリーブガイナーズの寺田 哲也がヤクルトドラフト4位と本指名で3人が指名され、さらに躍進を見せている。

 12球団の指名傾向を見ると千葉ロッテが単独で野手の中村 奨吾(早大)を指名し、中日が高卒選手の本指名ゼロと独自路線をしているチームが多く、収穫があったドラフトではないだろうか。

 多くの選手が活躍を見せて、豊作年のドラフト会議だったといわれるような年になることを期待したい。

プロ野球ドラフト会議2014特設サイト
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安樂 智大(済美) 【選手名鑑】

プロフィール

河嶋宗一
編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。

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