第1回 元プロ野球選手・野球解説者 土肥義弘氏2014年05月29日

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 元プロ野球選手で、現在は野球解説者として活動する土肥 義弘氏。西武、横浜の2球団で投手として活躍した土肥氏は2010年のシーズン終了後、34歳にして、MLB挑戦を表明した。アメリカでは、数多くのトライアウトを受け、マイナーリーグの『ボルチモア・オリオールズ』や、独立リーグの『マウイ・イカイカ』(ハワイ)でプレー。2012年に現役を引退した。日本で活躍した投手が、なぜ、現役生活最後の2年間、海を渡ったのか。そしてアメリカでの経験で感じたことは―。引退後の今、振り返ってもらった。

【目次】
[1]一番感じたのはハングリー精神
[2]アメリカ野球はオープン
[3]迷ったら前に進む

一番感じたのはハングリー精神

――まず、海外FA権を取得されて、アメリカ挑戦を決めた経緯から教えてください。

土肥義弘さん(以下「土肥」) このまま日本でやるだけではなく、自分の視野を広げたかった、というのが第一の理由ですね。あの時、現役であと何年やれるだろうって考えたんです。そこで、何もしないで終わるなら、ちょっと行動を起こしてみようと思いました。

――あと数年で引退かも、という状況でアメリカに行く選手って、なかなかいないですよね。

土肥 普通に考えたらそうですね。日本で最後に西武に2年いた時、1年目が、肘をちょっと痛めたりしてもう終わりかな、投げられないかな、という年だったんです。その肘が、アメリカに行く前の年にすごく良くなって、一回チャレンジしてみようという気持ちになったんです。純粋に外の野球を見たいなって。

――アメリカに行かれて、向こうの選手に対して感じたことはありますか?

土肥 一番感じたのはハングリー精神ですね。日本で思っているのと全然違うんだなって思いました。

――実際、その違いを感じる場面はありましたか?

土肥 例えば、オリオールズでプレーした時ですが、夕食代に1日15ドルもらえるんです。それを、中南米の本当に貧しいところ出身の選手たちは、15ドル分のうち5ドルを毎日貯めて、家に送るんです。自分もアメリカに行って、けっこうしんどいこととかあったんですけど、彼らに比べたら、自分はなんて恵まれた中で野球をやれたんだって思いました。中南米選手は根っからのハングリー精神がある。
 あと、メジャーとマイナーの差がすごくあって、行ってみて、マイナーリーグでのハングリー精神の大事さをあらためて感じました。

――ハングリーさは、プレーにも影響するのでしょうか?

土肥 します。グラウンドで見ると楽しそうにやっている感じだけど、根っこがそこにあるからいざとなった時に捨て身でいける。日本人にはないスピリットを肌で感じて、日本人はまだまだ甘いなって思いました。日本の二軍選手、マイナー選手はお金も、環境も、すごく恵まれているなと感じました。

――ほかに学んだことはありますか?

土肥 あとは、自分から発していかないと、ということですね。野球人の前に、一社会人として、コミュニケーションスキルがないと海外ではやっていけない。そういうのは日本に居た時は、なかなか身に付かなかった。
 日本にいたら、35歳ぐらいってベテランの立場だけど、そういう時期に、逆にルーキーみたいに体当たりでぶつかっていったことで、自分の中でも成長できたと思います。


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プロフィール

土肥 義弘
土肥 義弘(どい よしひろ)
  • 1976年9月1日生まれ /埼玉県出身
  • 投手/左投左打
  • 春日部共栄-プリンスホテルを経て、西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)に入団。2004年に横浜ベイスターズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に移籍。2009年には、古巣・埼玉西武に復帰。2011年からは米独立リーグでプレー。引退後は、野球解説者として活躍している。

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