第12回 もうすぐMLBもキャンプイン!2016年の10大ストーリーを振り返る!2017年02月04日

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【目次】
[1]“アメリカズチーム”カブスが悲願達成
[2]インディアンス、躍進のシーズン / リリーフ投手の時代
[3]ビッグパピー引退 / フェルナンデス事故死

 メジャーリーグは2016年も世界中のファンを歓喜、エキサイトさせ、時に落胆もさせた。そんな1年の中で、最も輝いたのはどのチーム、どの選手だったのか。今回は2016年の10大ストーリーを取り上げ、同時に2017年の行方も占っていきたい。

“アメリカズチーム”カブスが悲願達成

 カブスが108年ぶりに世界一に輝いたことは、MLBのみならず、昨年の米スポーツ界で最大のニュースだった。シーズン103勝を挙げた大本命は、ナ・リーグのプレーオフでジャイアンツ、ドジャースという西海岸の名門を撃破。ワールドシリーズではインディアンスとの7戦に渡る死闘を制し、実に1908年以来の優勝を果たしたのだった。 

 その最終決戦では一時は1勝3敗とリードされながら、土俵際から怒涛の3連勝。最終戦でも延長にもつれ込む大激戦を演じ、文字通り全米のスポーツファンを釘付けにした。もっとも、最後の最後で苦しんだからといって、この勝利を“奇跡”“呪いが解けた”などと語るのは少々的外れだろう。
「“呪い”なんて存在しないんだ。これまでも存在しなかった。必要なのは最高のチームを作り、ワールドシリーズで良いプレーをすることだった。私たちはそれを成し遂げたんだ」
試合後、歓喜のシャンパンファイトの中でジェド・ホイヤーGMが残したそんな言葉がすべてを物語っていた。

 先発ローテーションでは2人のサイ・ヤング賞候補、カイル・ヘンドリックス、ジョン・レスター、2015年のサイ・ヤング賞投手ジェイク・アリエッタ、通算176勝のジョン・ラッキーが安定感を発揮。ブルペンでは最速105マイルの速球王アロルディス・チャップマンが相手打線を恐れさせた。ラインナップにもクリス・ブライアント、アンソニー・リゾー、アディソン・ラッセル、ハビアー・バイエス、カイル・シュワーバーといったヤングスターが勢ぞろい。その周囲をベン・ゾブリスト、デクスター・ファウラー、デビッド・ロスらのベテランが取り囲み、スキのないチームを構成してきた。

 これほどのメンバーが揃ったカブスこそが2016年のベストチーム。彼らは土壇場でも力を発揮し、順当に頂点に立ったのである。
2004年のレッドソックスに続き、またも低迷チームを優勝に導いたセオ・エプステイン球団社長は現役にして伝説になる。このドラマの主役になったカブスの選手たちの功績は、今後も語り継がれていくのだろう。そして、世界一メンバーの大半が残っているだけに、栄冠は1年に止まらないかもしれない。2017年も優勝候補の本命に挙げられ、カブスはこのまま一時代を築きそうな予感すら感じさせる。

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プロフィール

杉浦大介
杉浦 大介
  • ■ 東京都生まれ。
  • ■ 日本で大学卒業と同時に渡米し、ニューヨークでフリーライターに。現在はMLB、NBA、ボクシングなどを題材に執筆活動中。『スラッガー』『ダンクシュート』『アメリカンフットボール・マガジン』『ボクシングマガジン』『スポーツナビ』『日本経済新聞・電子版』など、雑誌やホームページに寄稿している。2014年10月20日に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)を上梓。Twitterは (http://twitter.com/daisukesugiura

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