第12回 もうすぐMLBもキャンプイン!2016年の10大ストーリーを振り返る!2017年02月04日

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【目次】
[1]“アメリカズチーム”カブスが悲願達成
[2]インディアンス、躍進のシーズン / リリーフ投手の時代
[3]ビッグパピー引退 / フェルナンデス事故死

インディアンス、躍進のシーズン

 ワールドシリーズではカブスの前に屈したが、無印から勝ち上がったインディアンスの頑張りも見事だった。
カブスほどの長さではないにせよ、1948年以降は世界一から見放されてきたクリーブランドの負け犬チーム。しかも主力打者のマイケル・ブラントリーを春に、先発2、3番手のカルロス・カラスコ、ダニー・サラサールを9月中にそれぞれケガで失いながら、全員プレーでア・リーグを制した。

 エースのコリー・クルーバー、切り札アンドリュー・ミラーを中心に、ワールドシリーズでも特に投手陣は第4戦までプレーオフ通算10勝2敗、防御率1.68と奮闘。スター不在のメンバーを使いこなす知将テリー・フランコーナ監督の好采配も目立った。栄冠は手にできなかったものの、負けに慣れきったファンに希望を与え続けた意味は小さくなかったはずだ。

 フランシスコ・リンドー、ホゼ・ラミレスといった長期視野で軸にできる主力選手は数多く、来季には故障者たちも戻ってくる。オフにはFAの目玉だったエドウィン・エンカルナシオンを3年6000万ドル契約で獲得し、将来への布石も整えた。2016年に確実に前に進んだインディアンスが、来季に再び大舞台に戻ってきても誰も驚きはしないはずだ。

リリーフ投手の時代

 昨季を通じ、メジャーではリリーフ投手が合計15893.2イニングを投げた。MLB史上最高記録となったこの数字が示す通り、2016年はとにかくブルペンの活躍が目立つ1年だった。
オリオールズのザック・ブリットンは47度のセーブ機会をすべて成功し、防御率はなんと0.54(65イニング以上投げた投手としては史上最高)。インディアンスのアンドリュー・ミラーは70試合で123奪三振、9四球という驚異の成績を残し、120奪三振以上で四球が10以下だった史上初めてのピッチャーになった。ヤンキースからシーズン中にカブスに移籍したアロルディス・チャップマンは、100マイル以上の豪速球を昨季中に何と538球も投げた。

 そしてプレーオフに突入以降、ブルペン重視の傾向にはさらに拍車がかかった感がある。シーズン中は全イニングの36.7%をリリーフ投手が投げたが、プレーオフ中はそれが43.2%にアップ。この数字は2015年プレーオフの39.5%、2014年の40.2%を大きく上回っており、“リリーフの時代”を象徴するスタッツと言える。

 特にミラーはポストシーズン中の10試合で19回1/3、チャップマンは13試合で15回2/3を投げきった。セットアッパー、クローザーは1イニングだけという近代の通例に背を向け、インディアンスのフランコーナ、カブスのジョー・マドン監督が早いイニングから切り札を投入するシーンが目立った。

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プロフィール

杉浦大介
杉浦 大介
  • ■ 東京都生まれ。
  • ■ 日本で大学卒業と同時に渡米し、ニューヨークでフリーライターに。現在はMLB、NBA、ボクシングなどを題材に執筆活動中。『スラッガー』『ダンクシュート』『アメリカンフットボール・マガジン』『ボクシングマガジン』『スポーツナビ』『日本経済新聞・電子版』など、雑誌やホームページに寄稿している。2014年10月20日に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)を上梓。Twitterは (http://twitter.com/daisukesugiura

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