第1回 でてこい、ヤンキースの生え抜きスター候補生!!2015年08月07日

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 新コンテンツ『MLBコラム』!今回はニューヨーク在住のスポーツライター・杉浦大介氏による『ヤンキースのトッププロスペクト』を一挙紹介!日本にはまだ入ってこない超最新情報が盛りだくさん!野球好きなら、ぜひ仕入れておきたい選手情報を要チェックだ!

フレッシュな生え抜きスターは必要不可欠

ヤンキースタジアム

 今季のヤンキースは開幕前の大方の予想を覆し、ア・リーグ東地区で首位を走っている。アレックス・ロドリゲス、マーク・テシェイラといったベテランたちが意外にも好調。過去2年はプレーオフ進出を逃したメジャーきっての名門チームが、ポストシーズンの大舞台に帰ってくる可能性は高そうだ。

 ただ、こうしてチームが快調に勝ち続けても、ヤンキースタジアムの観客動員は思うように増えていない。2000年からしばらくは毎年ホームゲームの平均動員数を増加させたヤンキースだったが、2008年の1試合平均53.069人をピークに以降は減少傾向。昨季はデレク・ジーターの最後の1年とあって平均41.995人に持ち直したが、2013年までは3年連続で減っていた。

 2009年の新球場は旧スタジアムより収容人員が少なく、チケットも高価なことも要因とはいえ、満員率が低下傾向なのは無視できまい。そして、今年は1試合平均40.242人と再び減少し、ドジャース、カージナルス、ジャイアンツに次ぐメジャー4位の観客動員(満員率は9位)に甘んじている。

「多くのヤンキースファンはジーター、マリアノ・リベラ、ホルヘ・ポサダ、アンディ・ペティット、バーニー・ウィリアムスといった生え抜きの選手たちががメジャーデヴューを飾り、優勝を遂げるまでを目撃した。おかげでまるで家族のような親しみをヤンキースに感じることができたんだ。しかし、外様選手たちばかりの現在のチームの中に、そういった結びつきを見るのが難しくなっている」

 某ア・リーグチームのスカウトが開幕時にそう語っていたが、実際にロースター構成の変化が観客動員、チームの注目度低下に繋がっている感は否めない。 ジーター、リベラ、ポサダ、ペティットという生え抜きの“コアフォー”、さらにウィリアムスも加えた“ファブファイブ”を中心に、その周囲に効果的に外様のスターを散りばめることで、強力かつ話題豊富なヤンキースは生まれた。しかし、去年のジーターを最後に“ファブファイブ”はすべて引退。現在のチームのスタメンで、ホームグロウン(生え抜き)の選手はブレット・ガードナーだけとなってしまった。

 今季の主力として活躍しているロドリゲス、テシェイラ、カルロス・ベルトラン、ジャコビー・エルズベリー、ブライアン・マッキャン、田中 将大2013年インタビュー、CC・サバシア、マイケル・ピネダらも実績ある選手ではある。しかし、それぞれ他のチーム、国で育ち、移籍してきたスターばかりなのであれば、ニューヨーカーが愛着を感じられなくても仕方ないのだろう。

 前置きがやや長くなったが、ファンも移り気なニューヨークのような街で心から愛されるチームを作ろうと思えば、やはり若くフレッシュな生え抜きスターは不可欠だ。アンドリュー・マカッチェン、ブライス・ハーパー、マイク・トラウトの台頭をバックボーンに、息を吹き返したパイレーツ、ナショナルズ、エンジェルスらは好例。ファンに親しみを感じさせる選手を育てることが、現在のヤンキースの課題の一つだと言って良い。

 そして、その事実を熟知し、近年はマイナー組織の強化にも力を入れてきたヤンキースの方針は徐々に実り始めている。迎えた2015年、将来を楽しみにさせるような素材がついに芽を出して来ているのである。

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