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- 【小関順二のドラフト指名予想】オリックス・バファローズ編
第4回 【小関順二のドラフト指名予想】オリックス・バファローズ編2015年10月09日
【目次】
[1] 例年、一本釣りを狙うのがオリックスのスタイルだが...
[2] 最も必要なのはリリーフタイプ 高校生野手の上位指名の可能性あり
最も必要なのはリリーフタイプ 高校生野手の上位指名の可能性あり

岡田 明丈投手(大阪商業大学)
どういうタイプがオリックス投手陣に必要なのか、そう考える方が適切な人選ができると思う。オリックスに必要な人材、それは「リリーフタイプ」である。大学選手権では岡田がリリーフに適性を見せ、熊原にリリーフのセンスを感じるというスカウトもいる。社会人では角屋、上杉が都市対抗で抑え役を務めている。上杉は今季27歳の年齢が気になるが、本人にプロ入りの意思があれば2、3位でも入団しそうだ。そういう候補者たちの中でも岡田の入札が最もオリックスらしく、現状にもマッチしていると思う。
もう1つの考える要素は高校生の指名で、最近はそれまでのオリックスからは考えられない2位以下での指名が増えている。08年以降の7年間で指名したのは16人と多くないが、その中から西 勇輝(08年3位)、駿太(09年1位)、塚原 頌平(09年4位)が一軍の戦力になっている。そして、3人中投手が2人なので投手が主体の指名と考えがちだが、実は野手が9人と多い。
伊藤 光、T-岡田(2015年インタビュー【前編】 【後編】)、駿太という生え抜きの高校卒がレギュラーに近いところにいる。他に50安打以上打っているのはヘルマン、カラバイヨの外国人と、糸井 嘉男、中島 裕之(2013年インタビュー)の移籍組で、それ以外では西野 真弘、安達 了一(2015年インタビュー【前編】 【後編】)の社会人出身しかいない。それらのことから高校卒は重要な補強源だということがわかる。
高校生の上位候補はオコエ 瑠偉(関東一・外野手・2015年インタビュー【前編】 【後編】)、平沢 大河(仙台育英・遊撃手・2015年インタビュー)の2人で、3位以下で山本 武白志(九州国際大付・三塁手)、姫野 優也(大阪偕星学園・外野手)、勝俣 翔貴(東海大菅生・外野手・2015年インタビュー)にキャッチャーの2人、堀内 謙伍(静岡)、柘植 世那(健大高崎)あたりが候補になる。
1位で高校生野手を指名するのはこれまでの指名から見ても考えられないので、2位以下に絞って考えるとオコエと平沢は残っていないだろう。そうすると山本、姫野、勝俣あたりの3位くらいでの指名が考えられる。
高校生投手の指名に目を転じれば、これまでの指名は粗削りタイプが多く、09年以降の6年間は3位以下で5人しか指名されていない。そう考えると上位候補の高橋 純平(県立岐阜商・2015年インタビュー【前編】 【後編】)、小笠原 慎之介(東海大相模・U-18 ワールドカップ関連記事)、小澤 怜史(日大三島・2015年インタビュー【前編】 【後編】)の指名はなさそうだ。それらを総合すれば1、2位は大学生、社会人の岡田、多和田、熊原、社会人の石橋、近藤均、3位以下で高校生野手の山本、姫野、堀内あたりの指名が考えられる。
(文・小関 順二)

- 小関 順二
- 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
- ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
- ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
- ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。
- ■ 小関順二公式ブログ

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