第10回 【小関順二のドラフト指名予想】東京ヤクルトスワローズ編2015年10月15日

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【目次】
[1] 14年ぶりの優勝も、課題の投手力は改善できず
[2] 過去の大成パターンを振り返れば、東海地区の社会人もありか

東京ヤクルトスワローズ 今季戦績

 143試合 76勝65敗 2分け 勝率.539 セ・リーグ1位

14年ぶりの優勝も、課題の投手力は改善できず

小川 泰弘(東京ヤクルトスワローズ)

 どういう選手がほしいか、これほどわかりやすい球団はない。10月4日現在、チーム打率.257はリーグ1位、チーム防御率3.31はリーグ4位。一目瞭然で投手陣が手薄だとわかる。3完投はリーグ最少で、ワースト2位のDeNAの7完投とくらべて半分にもならない。優勝は一目瞭然で、ロマン、オンドルセク、バーネットというイニング後半を担ったリリーフ陣に負うところが多かった。
投手主体の指名になるのは間違いないが、「投手が不足しているから大学生、社会人の即戦力候補狙い」と短絡するのは危険だ。統一ドラフトになった08年以降、1、2位で指名された高校生2人、大学生4人、社会人5人の投手を勝ち星順に並べてみた。

小川 泰弘(12年2位・創価大) 36勝18敗2015年インタビュー
赤川 克紀(08年1位・宮崎商→戦力外) 14勝20敗
中澤 雅人(09年1位・トヨタ自動車) 11勝14敗
石山 泰稚(12年1位・ヤマハ) 11勝16敗
八木 亮祐(08年2位・享栄) 11勝21敗
七條 祐樹(10年2位・伯和ビクトリーズ→戦力外) 8勝 5敗
木谷 良平(11年2位・日本文理大) 7勝 9敗
山本 哲哉(09年2位・三菱重工神戸) 6勝10敗
杉浦 稔大(13年1位・國學院大) 3勝 5敗
風張 蓮(14年2位・東農大北海道オホーツク) 1勝 6敗
竹下 真吾(14年1位・ヤマハ) ――なし――

 成功しているのは小川1人だけ、あとは石山、八木、杉浦に期待が持てる以外は全滅状態。3位以下も秋吉 亮(13年3位)、久古 健太郎(10年5位)、古野 正人(11年6位)では先発陣の将来はまったく見えてこない。巨人や阪神のように「うちは優勝争いを宿命づけられているから」と、即戦力狙いに走る必要のないことだけが救いである。08年以降のドラフト上位を見ると結果的に即戦力志向が強かったが、1位入札は将来戦志向だったことがわかる。

08年……赤川 克紀
09年……菊池 雄星(抽選負け→中澤 雅人)
10年……斎藤 佑樹(抽選負け)→塩見 貴洋(抽選負け→山田 哲人恩師が語るヒーローの高校時代
11年……高橋 周平(抽選負け→川上 竜平
12年……藤浪 晋太郎(抽選負け→石山 泰稚)
13年……大瀬良 大地(抽選負け→杉浦 稔大
14年……安樂 智大(抽選負け→竹下 真吾)

 抽選勝ちは08年の赤川だけで、クジの勝率は12.5%。これでよくリーグ優勝ができたと感心する。

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プロフィール

小関 順二
小関 順二
  • 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
  • ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
  • ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
  • ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。 
  • 小関順二公式ブログ

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