第19回 独立リーグドラフト特集「シンデレラボーイ・伊藤翔、不屈の剛速球右腕など逸材ぞろい!」2017年10月25日

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伊藤 翔(徳島インディゴソックス)

 伊藤 翔(徳島インディゴソックス)は大学、社会人のドラフト候補と比較すると、回転数の高いストレートは素晴らしく、コマンド能力も高い。好調時のストレートは空振りが奪える。それでいて、変化球はスライダーの切れが良い。多数の球団の調査書が届いているが、伊藤と天秤をかけるとすれば、高校生中位クラスの投手か、大学生の中位クラスの投手と比較しての検討になると思う。

 伊藤は高卒1年目で、プレーオフまで投げ抜いた。しかもプレーオフはMVPをダブル受賞。1年間投げ続けて、いわゆる消化試合ではなく、重要な試合でクオリティが高いピッチングを19歳の高卒1年目が成し遂げた価値の高さをNPBのスカウトがどう見ているか。それは高校生、大学生にはない「1年間投げ切った調整力と完成度」がある証でもあるので、プラス材料になる。願わくばNPBとなると、ストレートのボリューム、体つきなど、まだまだ課題は多い投手だが、高卒と高卒1年目は大きな差はないので、十分に指名候補に入る投手だ。

 その伊藤ともに高い評価をされるのが寺岡寬治(BC石川)だ。むしろ伊藤より評価は高いかもしれない。最速155キロを誇る剛速球右腕だが、真向から振り下ろすストレートは迫力満点で、さらにフォーク、スライダーの切れもよく、独立リーグでこれほどボールにボリューム感がある投手はそういないので、本指名は十分にあり得る投手だと思う。高校時代から騒がれていた逸材だったが、故障も経てよくここまで復活したと思わせる投手だ。

 まだ投球の完成度では、社会人野球の投手と混ぜても遜色ない原田 宥希(香川オリーブガイナーズ)。今年になってだいぶ球威が出るようになり、140キロ中盤も出すようになった。最多奪三振を記録したように、だいぶピッチングに幅が出てきた投手。

 また大蔵 彰人(徳島インディゴソックス)は、愛知学院時代から190センチの長身から140キロ前後の速球を投げる投手として注目された投手。今年は前半戦の期間で、徹底とした肉体改造。それがうまくいき、後半戦では先発ローテーション投手として活躍。球速も140キロ後半まで伸び、信濃のグラウンドチャンピオンシップ第3戦で完封勝利を挙げ、成長した姿を見せ、NPB球団からの評価も上がっている。

 村田 陽春(武蔵ヒートベアーズ)も140キロ後半の速球を投げる大型右腕。また、沼田 拓巳(BC石川)も150キロ前後を計測する右腕だ。渡邉雄大(BC新潟)も、ここにきて評価が挙がっている左サイド。左サイドは打ちにくさがウリ。即戦力になれるか、要検討の上、指名するか、されないかが判断されるだろう。

 野手では生田雄也(徳島インディゴソックス)は大学時代から注目された強肩捕手。スローイングタイム1.8秒台を計測する強肩は必見だ。左打席から放たれるパンチ力ある打撃は、今年のドラフト候補性では希少価値が高く、面白い素材。知野直人(BC新潟)は18歳ながら、後期で、打率.350、4本塁打、21打点を記録した大型遊撃手。外国人のようなスイングを見せる田中 耀飛(兵庫ブルーサンダーズ)など若手の野手がそろう。

 今年、本指名、または育成枠指名をかなえる選手は誰になるのだろうか。

(文=河嶋 宗一

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