第3回 審判の目からみた今年のドラフト候補2012年10月24日

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グラウンド上で、選手に最も近いのが審判。間近で見られるからこそ、見えてくるものは違う。今回は大学野球リーグで審判をやられている方から今年のドラフト候補にあがる選手の評価を語っていただきました。

【目次】
[1] 審判の目から見たドラフト候補(東都編)
[2] 審判の目から見たドラフト候補(全国・社会人)

[3] 審判の醍醐味

審判の目から見たドラフト候補(東都編)

  東浜投手(亜細亜大)

――東浜巨(亜細亜大)投手についての印象を聞かせてください。

審判員 東浜君は高校時代から凄い投手で、高卒でもドラフト1位間違いない投手が、プロ蹴って亜細亜大学に進んで、4年間、彼を見てきましたが、真面目ですね。練習に対してもいろいろと考えていますし、上級生になるようになって周りにも気を配るようになりました。試合に関しても、打者を観察していますし、ネクストの打者を見て、上級生になって視野が広がりましたね。ストレートのボール自体は140キロ前半から中盤ぐらいですけど、低めのコントロールが良いですね。

――この秋は非常に好調ですね。

審判員 安定していますね。今回は主審をやっていないのですが、春の時に主審をやっていた時にここがすごいと思ったのはランナーがいない時とスコアリングポジションにランナーがいた時の投球が全然違うんです。スコアリングポジションにいた時は本気を出すんです。そこが彼本来の投球術かもしれません。本当に上手いです。

――それはギアの入れ替えが本当に上手いということでしょうか?

審判員 その通りです!ギアの入れ替えが本当に上手いです。ランナーがいない時は軽く、ランナーがいる時に本気で抑えてやろうという感じで、審判は捕手の後ろから見るので、本気を出しているか、抜いているのかはよく分かります。あとは打者をしっかりと観察をして、交わす技術があります。東浜君はストレートのほかにスライダー、ツーシーム、外に落ちるチェンジアップ。春見ますと、外中心で組み立てるんです。フォームのバランスも良く、投球術も上手いですし、大学NO.1のピッチャーだと思います。

――鍵谷陽平投手(中央大)はどうでしょうか?

審判員 鍵谷君は沢村2世、リトル沢村と呼ばれますが、良いストレートを投げますね! 審判の位置から見てストレートの球威は沢村とそん色ないレベルに達しているのではないでしょうか。この秋も彼も調子良くて、真っすぐとスライダー、落ちるボールを投げていますね。あとはとても安定していますね。1年の時からボール自体は良かったですし、上背はないですけど、下半身が安定していますので、沢村のようにそのストレートが投げられるようにしっかりとトレーニングしているのも分かりますし、安定しながらも力で押す所が見られますね。

  白崎選手(駒澤大)

――白崎浩之選手(駒澤大)ですが、4年になって凄く伸びたバッターですよね

審判員 去年の秋から頭角を現して、来年は間違いなくプロに行くと思っていた選手ですが、今年はサードからショートへ。大型ショートとしてプロのスカウトが惹かれたのかなと。なかなか大型の選手、ショートを守って、クリーンナップを打つことはなかなかありませんからね。 彼の良さは懐が深いことなんですよね。スイングも速いですし、そういう大型野手はプロのスカウトからしたら欲しいですし、やや粗いところがあっても、プロに入ればいくらでも直せますからね。ポテンシャルの高さを見込んでいると思います。

――4年生になって、打席の内容が良くなりましたし、無駄なボール球に手を出すことがなくなりましたよね。

審判員 選球眼が良いですね。本当にどっしりとしていて、ボールを引き付けて、的を絞っているのが分かりますね。正直、ここまでの打者になるとは予想できませんでしたね。下級生の時は波がありまして、そういうイメージがあったので、本当に学年が上がるにつれて安定してきましたね。今年の駒澤は「打の駒澤」でしたね。今までは機動力ですけど、監督さんが替われて、打線が強化して、白崎君もここぞという時にホームランや、タイムリーが出ましたし、そこでぐっと評価を高めているのかなと思いました。

――次は谷内亮太(國學院大)選手について渋くて良い選手ですよね。

審判員 谷内君は良い選手ですよね。金沢西高校から國學院に入学して、鳥山監督の指導のもと、伸びて行った選手だと思いますが、谷内君は守備が上手いですね。守備は一生懸命練習していると思います。谷内君もとても真面目ですね。打撃もトップバッターとして打っていますが、選球眼も良いですし、打撃も好調ですね。

――打ち取られても内容が良いですよね

審判員 しっかりと捕えていますよね。ショートとしては守備範囲が広いですし、間違いなくどこかの球団が指名をするのではないでしょうか。あと彼は気持ちよいですね!挨拶も元気よくしてくれますね!

――國學院は無名の選手を伸びるイメージがありますよね。聖澤選手など。

審判員 今年巨人に入った高木京介君もそうですし、そういった選手の育て方が上手いですね。

――あと亜細亜の髙田知季選手も志望届を提出しました。

審判員 髙田君はですね。1年生の頃から見ていますが、守備は天才ですよね! 打撃は物足りないところはありますし、守備が素晴らしいですし、プロに行けば、課題の打撃は修正可能ですし、あの守備というのは練習で出来るものではなく、素質というものがありますね。

――あれは教えられてできるものですよね。

審判員 一つ一つの動きが違いますよね。一歩目も速いですし、捕ってから投げるまでが速いですし、スローイングも良いですよね。元々センスというのは素晴らしかったですけど、亜細亜大学の4年間で、凄く成長したように感じられました。打撃で良くなれば、いうことはないです。

――守れるショートは貴重ですね。

審判員 貴重です。プロでいえば東京ヤクルトの宮本選手、中日の井端選手。野球は守備で、センターラインがしっかりとすると試合もまとまりますし、髙田君がいることで亜細亜の守りはだいぶ引き締まります。小技も利きますし、良い選手ですよね。

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プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。

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