第10回 大学生 ドラフト特集 2015年度 「投手、野手の有力候補を一挙紹介!」2014年12月04日
【目次】
[1] 東都、東京六大学、首都大学を代表するドラフト候補
[2] 投手は全国的に人材が豊富!
[3] 野手は東都、東京六大学の二大リーグが中心!
来年の大学生投手は人材が豊富で、このまま伸びてくればプロで活躍出来る可能性のある投手が多い。指名候補に入れられる投手が多ければ、多いほど良い。また野手もポテンシャルが高く、才能溢れる選手が集まっているのが特徴だ。2015年度の大学生の有力候補をピックアップ!
東都、東京六大学、首都大学を代表するドラフト候補

大学ナンバーワン左腕と呼び声が高い今永昇太(駒大)
来年も快投を披露し続ける
今年、明治神宮大会優勝(試合レポート)の駒澤大のエース・今永 昇太(2014年インタビュー)は大学ナンバーワン左腕と言っても良い完成度の高さを誇っている。上半身と下半身が連動したフォームから繰り出す常時140キロ台のストレートにはキレがあり、ここぞというときに投げる145キロ前後の速球には見応えがある。
球種はスライダー、カーブ、たまにチェンジアップのみ。だが少ない球種で勝てる投球が出来るのが今永の最大の強みで、相手の間合いにさせずに淡々と投球を組み立てることができる。また、打たれた原因を客観的に振り返ることが出来る視野の広さもあり、野球頭脳が優れた左腕だ。来年もトップレベルの成績を残せば、1位候補に挙がる選手となるだろう。
そして素材ならば、トップクラスの評価を受けるのが、上原 健太(明治大)だ。190センチの長身から投げ込む最速151キロの速球や、キレのあるスライダーで相手を翻弄する。
この秋はリーグ戦で最優秀防御率を獲得。だが不安定な投球が多いので、来年は1年間通して活躍できるかに注目したい。開花すれば、150キロを超えるストレートを武器にプロの相手打者を圧倒する左腕になるかもしれない。そんなロマンを多くのスカウトが抱いているのではないだろうか。
その他、ドラフト1位確定!という逸材は少ないが、ドラフト指名候補に挙がりそうな逸材は多い。
大学選手権優勝の東海大のエース・吉田は最速147キロの速球に加え、スライダー、カーブ、フォークと3球種の変化球を制球よく投げ分ける完成度の高さが特徴。上背があり、さらに体が出来てくれば、150キロも狙える右腕だろう。来年1年、どんなアピールを見せるか、楽しみな選手である。
東海大と同じリーグである首都大学には、最速152キロ右腕・西村 天裕(帝京大)、最速146キロ左腕・西島 隆成(筑波大)、常時140キロ台の速球を投げ込む服部 拳児(日本体育大)と、一部の各大学にドラフト候補に名を連ねる逸材がいるので、4人の投手とも指名候補に挙がる成長を見せたいところだろう。
東都大学リーグでは二部だが、2年連続で防御率1点台の成績を残す原 樹理(東洋大)。高校時代からドラフト候補として名前が挙がっていたが、進学を決意。東洋大のエースとしてチームを引っ張る存在だ。球持ちが良く、140キロ前半の速球には球速表示以上の勢いを感じさせ、キレのある変化球を投げ込む投球は二部リーグではずば抜けている。
東京六大学では吉永 健太朗(早稲田大)の復活に期待したい。高校時代からドラフト上位指名級の逸材。持ち前の能力を最大限に発揮し、1年間フルに活躍すれば、指名候補に挙がる存在になるだろう。

- 編集長 河嶋 宗一
- 出身地:千葉県
- ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
- ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
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- ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。