小川 泰弘

小川 泰弘

写真のご提供をお願いしております。こちらまで

小川 泰弘

大学:
創価大学
所属リーグ:
東京新大学野球連盟
出身校:
成章
ポジション:
投手
投打:
右/右
身長:
170cm
体重:
74kg
寸評
 和製ノーラン・ライアンと呼ばれた小川 泰弘。3年の秋にフォーム改造を行い、超実践的な投手に成長した。先発型として球速を抑えていたが、力を入れれば145キロ前後の速球を投げる馬力は健在だ。中継ぎとしては即戦力として期待出来る投手だろう。

(投球内容)
ストレート 最速146キロ
常時140キロ~145キロ
スライダー 125キロ前後
フォーク 130キロ前後
 ストレートは先発時の速球は、常時135キロ~140キロぐらい。力を抑えている時はそれほど速くは感じない。だが彼のフォーム自体が打ち難いのか、しっかりとミート出来る打者は少ない。厳しいコースへしっかりと投げ分けていくので、あまり打たれない。

 打ち難いとはいえ、スピード的には物足りない。もう145キロ前後は投げられないと思っていたら、11月1日に行われた東海大戦では常時140キロ中盤・最速146キロを計測。その時の速球は中々の勢いがあり、手元で押し込んでバットを折らせるぐらいの威力。ただリミッターを外して投げているようなもので、コントロールはややアバウト。力を入れた時に高めに浮くことが多く、それを痛打されてシングルヒットを浴びることが多い。プロでは力の入れ加減ができるかにかかわってくるのではないかと思っている。

 変化球は横滑りするスライダー、大きく落ちるフォーク、カーブの3球種。変化球の精度としては標準レベル。プロでも武器となる球種だが、フォークを磨いたり、ストレート以外にツーシームなどを織り交ぜていきたいところだ。

(投球フォーム)
 昨年と比べるとメカニズム自体は変わっていないが、よりもフォームに力強さが生まれて、腕の振りが速くなった。


 セットポジションから始動する。左足を高々と上げて、右足をヒールアップさせる。軸足にしっかりと体重を乗せることが出来ており、スムーズな体重移動につながっていく。左足をショート方向へ伸ばしていきながら、お尻を先行して落としていくヒップファースト。左ひざを前へ送り込んで、柔軟に接地することが出来ている。接地するまで溜めがあり、打ち難さを生んでいるのだ。

 左腕のグラブをやや突き上げて伸ばしていき、引きこんで左胸に抱える。開きをギリギリに抑え、出所を見難くしている。打ち難さが生まれる要素が二つ目。テークバックを変えた。以前は大きく取って、背中側に入るほどであったが、コンパクトにして、背中側に入りすぎることがなくなった。そしてリリース。彼は肘が遅れて出て前で離すことが出来ている。打者寄りでリリースすることが出来ており、そして上半身を鋭く旋回できているので、更に打ちにくさが増す。球持ち自体は良い。感覚的なので、分かりづらいが、小川はリリースするタイミングを変えたと聞く。リリースの出所が分かりづらいようだ。多くの打者がミート出来ていないのも出所の見難さによるものであるといえる。

 最後のフィニッシュで踏み込み足がしっかりと接地し、しっかりと蹴りあげを行うことが出来ている。投球フォーム自体は昨年と大きく変わったところはない。
将来の可能性
 大学3年生の時点で投球自体は完成されていた投手なので、飛躍的な伸びは見せるタイプではなく、あとはプロへ向けて肉体的なモノを維持しながら、さらに打ちにくいフォームを追求するのみであった。最終学年の投球を見ると、それほど大きく伸びたと思わせる投球ではない。ただ大学生離れした集中力。さらにストイックに自分を追い込む姿勢が体つき、投球の内容からも現れている。この投手、負ける気がしない投手なのだ。投手戦で負けることはあっても、炎上する気配はなく、少し乱れるところはあっても、持ち前の我慢強さで持ちこたえ、気付いたら無失点に抑える。そこが小川の真骨頂ともいえる。

 最終学年ではリミッターを外せばノーラン・ライアンばりのフォームでも145キロ前後を投げるスピード能力があることを確認できた。あのフォームから球速を出すのはよほどの筋力の強さと力の引き出し方を心得ていないと難しいものだからだ。

 プロでは先発でも投げられる投球術、総合力、投球以外の技術は備わっているが、中継ぎとしても連投が期待出来る投手。中継ぎ陣の層が薄い東京ヤクルトにとって彼は最適の人材だろう。大学時代はほぼ関東をしていたように、スタミナはかなりなもので、故障に強い頑丈な投手。1年目から40試合~60試合、防御率2.00~3.00も期待出来る投手ではないだろうか。セ・リーグに指名された投手では1,2を争うぐらい即戦力と推していい投手だと思っている。
情報提供・文:2012.12.31 河嶋 宗一

コメントを投稿する