安樂 智大(3年)
済美
ドラフト2014 ドラフト候補選手名鑑(大学生)

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- 寸評
- 高校時代は17奪三振を奪うなど、岩手県内では騒がれていた逸材。卒業後は東農大北海道へ進み、1年春から大学選手権で登板。今年は強化合宿に名を連ね、2回無失点の好投を見せた。この合宿を秋にどのように活かすか注目される。
(投球内容)
最速144キロ
ストレート 常時135キロ~142キロ
スライダー 120キロ前後
フォーク 120キロ前後
カーブ 105キロ前後
真っ向から振り下ろすストレートは常時140キロ台を計測。1年春よりもストレートの角度・勢いが出てきて、随分と映えるものとなってきた。順調にトレーニングを積み重ねていけば、145キロ~後半に到達する可能性を持っているのではないだろうか。
変化球はスライダー、フォーク、カーブ。スライダーは曲がりが大きく、恐らく彼のメインとなる変化球。カーブ、フォークのキレも一定以上のモノがあり、球種は揃っているので、あとは決め手になるようにしっかりと磨いていくことではないだろうか。
ランナーを出してからはまずまず落ち着いて投げることが出来ていた。
(投球フォーム)
ノーワインドアップから始動する。左足を回しこむように上げていき、右足の膝を適度に曲げて一本足で立つ。足上げのバランスは良い。左足を投手方向へ送り込んでいきながら、重心を下げていき、左ひざを前へ送り込んで着地する。お尻から先行するヒップファースト。軸足にしっかりと体重を乗せることが出来ており、股関節を上手く使う形が出来ている。
左腕のグラブを上向きにして、開きを抑えることが出来る。内回りのテークバックで、トップを作る。トップに入るまでの胸の張りは十分で、如何にも角度ある直球を投げるというのが伝わってくる。右肘が下がることなく、トップを作ることが出来ているので、故障の負担は少ない。そこからリリース。打者寄りでリリースすることが出来ており、ストレスが少ない状態で、腕を振り抜くことが出来ている。
最後のフィニッシュではしっかりと腕を振り抜くことが出来ており、体勢の乱れも少ない。上半身と下半身のバランスが取れたフォームであり、素材の良さは十分に伝わってきた。 - 将来の可能性
- 体のキレがなかった1年の大学選手権と比べると格段に良くなった。しっかりとトレーニングを行い、フォームを固めたことによって角度あるストレートを投げ込むことが出来るようになり、あとは実戦の場を重ねてどれだけ結果を残すことが出来るかの段階に入った。東農大北海道自体、投手力の層が地方リーグではずば抜けているので、その中に割って入ることは大変だが、ぜひこの合宿を経験にいずれ全国の舞台に到達することが出来るか注目してみたい。
- 情報提供・文:2012.06.24 河嶋 宗一
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