第7回 【坂口裕昭の北米探訪記】 ニュージャージー・ジャッカルズ戦 「初勝利の安堵、そして、次につながる喜び」 (第3回)2015年06月15日

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坂口裕昭の北米探訪記

「It`s all about “Dreams”.」

4月中旬に行われたロッカード社長(ジャッカルズ)と四国アイランドリーグplus経営陣による遠征会議

 打ち上げた白球が空高く舞い上がる。白球を追い、ゆっくりと落下地点に足を運ぶキャッチャー。白球は、キャッチャーが構えたミットに、静かに吸い込まれた。そして、ゲームセット。3戦目にして、四国アイランドリーグplus All Stars(以下「IL選抜」)が北米遠征の公式戦で挙げた初めての勝利の瞬間。私は、ホッと胸をなで下ろした。

 

「君たちは、どのような意図で、わざわざアメリカまで来て、我々と試合をしようというのかね。」

 ベージュのスーツに身を包んだ紳士は、かすかに笑みを浮かべながらも、威厳をもって、こう問いかけてきた。紳士の名前は、グレゴリー・ロッカード。カナディアン・アメリカン・リーグ(以下「Can-Amリーグ」)に所属するニュージャージー・ジャッカルズの球団社長である。

 2015年4月中旬。私たち四国アイランドリーグplus(以下「四国IL」)の運営メンバーは、今回の北米遠征の最終準備と現地視察のため、渡米していた。そして、最初の対戦相手となるジャッカルズのロッカード球団社長を訪ねていたのだ。
四国ILの北米遠征に対する現地の受け止め方も様々であり、その大半は歓迎ムードに包まれていたものの、当然のことながら、一部には、四国ILの実力や遠征の意図に懐疑的な見方もあったに違いない。私は、ロッカード社長が醸し出す雰囲気や私たちを品定めするような冷静な視線から、私たちの試みに対する慎重な姿勢を感じ取っていた。

「It`s all about “Dreams”.」

 私は、こう切り出すと、厳しい環境の中、四国ILで野球に打ち込む選手たちの夢を語り、世界の野球マーケットの中に飛び込み、野球というコンテンツを媒介にして国際交流を進めていきたい、という四国ILのリーグとしての方針を伝えた。

 一瞬、ロッカード球団社長の表情が和らいだようにも感じたが、私は、試合においても、また、ファンサービスにおいても、しっかりとした結果を残さなければ納得してもらうことはできないであろうと感じていた。


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