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第6回 【四国IL plus 2016北米遠征】「健闘」からその上へ ニュージャージー・ジャッカルズにサヨナラ負け2016年06月16日
こうなれば9回裏のマウンドはもちろん守護神・平良 成(高知ファイティングドッグス)。ただ、ここで彼らは優位性を緊張に変えてしまう。制球が定まらないながらもなんとか二死二・三塁とした平良だが、3ボール1ストライクからの甘い球を左前に運ばれ5対5の同点・延長戦へ。
この悪い流れを止めるべく10回裏、中島 輝士監督は4番手にダブルストッパーの一角であるNPB中日ドラゴンズから育成派遣選手・岸本 淳希(香川オリーブガイナーズ)を送り込んだが、先頭打者の3番打者に打った瞬間、それとわかるライトへのサヨナラ本塁打。キャンナムリーグのトップチームに対するチャレンジ「傾く(かぶく)」も万事休した。
前5試合同様に収穫はある。26歳のアメリカ人左腕のバレット・フィリップス(高知ファイティングドッグス)は、前述のように4回にこそ失点したものの、5回66球を投げ被安打3・奪三振3で1失点。与四死球0の制球力は今後もロングリリーフ、先発等、様々な場面で活用できる。
また9回表に一時勝ち越しの適時打を放った平間も北米遠征ここまで10打数4安打3打点で2盗塁。徳島インディゴソックスとのチームメイト・橋本 球史との二塁手争いは、チーム内の戦力押上げに大きな力を与えてくれるだろう。
ただ、前日の試合後に指揮官も厳しく指摘した「終盤での慎重な配球」がこの日、成しえなかったことは大きな問題。再度の失敗を見逃してくれるほどキャンナムリーグ上位は甘い世界でないことは、バッテリー陣が肝に銘じておくべきだ。表面上「健闘」の内部にある「屈辱」を速やかに改善する。これがさらなる成長につながるこは、先人たちが結果で示しているのだから。
かくして次戦への大きな宿題も抱え、通算成績3勝3敗としたカブキJAPAN。ニュージャージー・ジャッカルズの3連戦最終戦は、現地時間6月16日19時05分(日本時間6月17日8時05分)から行われる予定である。
監督、選手のコメント
■中島 輝士監督
勝てる試合で負けてしまった。ガンガン打たれて点を獲られたんじゃなくて、抑えられる場面で失点したのがもったいない。やはり野球は何が起こるか分からないから、抑えられる場面でしっかり抑えないと。
今日は(北米遠征初登板のバレット・)フィリップス(高知FD)はよく投げたけど。4日間で3試合が延長戦。ちょっと中継ぎ陣が疲れてきていますね。
■平良 成投手(高知FD)
(9回裏二死二・三塁から1番に同点打を打たれたシーンを振り返り)あの場面では「フォアボールでもいいかな。攻め切ろう」と思ったんですけど、どこかしらストライクを獲りに行ってしまった。気持ちのなかでちょっと緩んだ部分があったんですかね。初球のパスボール(記録はつかず)もあって、ふわっとしてしまったというか。
自分の投げるケースは、勝敗に直結する場面が多いと思います。ですから、歩かせてもいい状況で真っすぐで勝負しに行った点は今日、自分のなかで反省しないといけないなと思います。
■平間 隼人内野手(徳島IS)
自分としては調子がよかったので「出たら絶対行ってやろう」と。結果が欲しかったです。(途中出場で2安打2打点と)チャンスで打てたのが一番うれしかったです。点が欲しいところで取れたので。流れ的にも良かったですね。
キャンナムリーグのピッチャーは真っすぐが多くて。速いんですけど、真っすぐだけであれば対応はできる。アイランドリーグのピッチャーよりも速いですけど。動く球もそう気にはならないです。ニュージャージー・ジャッカルズとの3戦目は途中から出ても最初から出ても、集中してできるように。チャンスメークしたいと思います。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
四国IL plus ALL STARS | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 5 | |
ジャッカルズ | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1× | 6 |
四国アイランドリーグplus ALL STARS:木下、フィリップス、嘉数、平良、岸本-垂井
ジャッカルズ:Sosa、Sheehan、Robert Stock、Stokes-Richard Stock