第9回 【四国IL plus 2016北米遠征】総力結集「カブキJAPAN」 ロックランド・ボールダーズに初勝利!2016年06月19日

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「総力結集「カブキJAPAN」ロックランド・ボールダーズに初勝利!

3打点の活躍でチームの勝利に貢献した小林

 試合後、カウントダウンの後にアメリカ・ニューヨーク州・ポモナにあるパリサデス・クレジット・ユニオン・パーク(旧名:プロヴィデントバンク・パーク)に次々と打ちあがる花火。ただ、選手たちの瞳は6日前、サヨナラ負けに終わったオーガスタの時と全く異なる。

「試合内容はどうであれ、ロックランド・ボールダーズに勝てたことが素直にうれしい」と2年越しの悲願達成に笑顔の中島 輝士監督をはじめ、この日は誰もが四国アイランドリーグplus ALL STARS「カブキJAPAN」の根幹「KABUKI SPIRITS!」を出し切り、昨年から5連敗中だったキャンナムリーグの強豪中の強豪であるロックランド・ボールダーズから初勝利をあげた満足感を享受していた。

 現地時間6月18日18:30(日本時間6月19日7:30)から始まったロックランド・ボールダーズとの3連戦2戦目。歓喜への水先案内人となったのは、選手28人中の最年長34歳・左腕の正田 樹(愛媛マンダリンパイレーツ)である。

桐生第一高校時代は1999年夏の甲子園優勝の瞬間をエースとして味わった正田。そして2002年パ・リーグ新人王にも輝いた北海道日本ハムファイターズでの7年間、阪神タイガースでの2年間。さらに経て台湾プロ野球で2年間、MLBマイナーからルートインBCリーグ・新潟アルビレックスBCでの計1年、そして東京ヤクルスワローズを2年、さらに再び台湾に渡った後、今年で愛媛マンダリンパイレーツ3年目。プロ17年目の熟練工による絶妙のコース出し入れ、緩急は、まさに「要所を抑える」という表現がふさわしいものであった。

 そんな正田に勢いを与えたのが1回表の「カブキJAPAN」打線。1番・林 敬宏(愛媛マンダリンパイレーツ)が中前安打で出塁すると、一死二塁から3番・松澤 裕介(香川オリーブガイナーズ)の中前適時打。なおも二死二塁と続くチャンスに5番小林 義弘(徳島インディゴソックス)が外角直球に力負けせず右中間を破る適時二塁打で計2点。「連続性」が大きな課題だった彼らの一発回答が、中盤以降にも大きな影響を与えることになる。

5回裏、ここまで粘りに粘ってきた正田が一挙4点を失いロックランド・ボールダーズに逆転を許し、続く6回裏には2番手の嘉数 勇人(高知ファイティングドッグス)が3ランを浴びて2対7。それでも「固定概念を打ち破る」カブキJAPANは、対戦相手の弛緩を一挙に突く魂の種火を残していた。

7回表。ラッキー7大反撃のラッパは代打・古川 敬也(愛媛マンダリンパイレーツ)の右前安打にとって鳴らされる。その後、一死満塁から松澤、ザック・コルビー(高知ファイティングドッグス)の連続押し出し四球で2対7。5番小林が2点適時打。6対7。大勝ムードだったスタジアムが次第にざわめく。

なおも二死二・三塁としこの回9人目の打者として左打席に立ったのは7番・平間 隼人(徳島インディゴソックス)。はたして、平間の打った三塁手への弱いゴロは彼の俊足で同点内野安打。さらに三塁手の送球が大きく逸れて8対7。「よくチームがまとまって6点取り返した」(小林)5点差からの大逆転は、前日には欠けていた「終盤、つなぐ」総力結集の発露に他ならない。

さらに四国アイランドリーグplus ALL STARSは攻めの手を緩めなかった。8回表にも相手のミスにつけこんで、二死三塁からワイルドピッチで9対7。これが最終的に効いた。

 カブキJAPAN投手陣は8回裏に犠飛で1点を失うも、3番手以降のバレット・フィリップス(高知ファイティングドッグス)、中日ドラゴンズからの育成派遣選手・岸本 淳希(香川オリーブガイナーズ)で必死につなぎ、9回裏はリリーバーの平良 成(高知ファイティングドッグス)が登板し、一死一・二塁から遊ゴロ併殺でサヨナラ負けのピンチを脱出。4時間を超えるゲームの末、ついにカブキJAPANは「摩天楼」ロックランド・ボールダーズの攻略を果たし、通算対戦成績も4勝5敗とした。

だが、戦いはまだまだ続く。6連戦の掉尾を飾るロックランド・ボールダーズとの3連戦最終戦は、前半折り返しでの5割復帰をも賭けた大一番。現地時間6月19日14:00(日本時間6月20日03:00)からアメリカ・ニューヨーク州・ポモナにあるるパリサデス・クレジット・ユニオン・パークで行われる戦いは、ニューヨークの日差し以上に熱いものとなりそうだ。


1 2 3 4 5 6 7 8 9
四国IL plus ALL STARS2000006109
ボールダーズ0000430108

四国IL plus ALL STARS:正田、嘉数、フィリップス、岸本、平良-鶴田、垂井
ボールダーズ:Gouin、Carela、Joseph、Butler-Nidiffer,





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