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第10回 【四国IL plus 2016北米遠征】「ベースボールの日」に魅せた日本野球! 「カブキJAPAN2016」米国最終戦は激勝で大団円!2016年06月20日
【目次】
[1]米国最終戦は激勝で大団円!
[2]監督、選手のコメント
[3]Twitterで収めた試合の様子や選手たちの素顔をまとめて紹介!
米国最終戦は激勝で大団円!

こんなにも沢山の方々に支えて頂いたアメリカ・ラウンド
現地時間6月19日。試合開始の14時が近づいたアメリカ・ニューヨーク州ポモナのロックランド・ボールダーズの本拠地・パリサデス・クレジット・ユニオン・パーク。詰め掛けた4,691人の観衆は改めてベースボールと触れ合える喜びを体いっぱいに受けていた。
そう、この日は「ベースボール記念日」。1846年、アメリカ・ニュージャージー州で記録に残る最初の公式戦が行われたことから、アメリカでは記念日に制定されている。それから太平洋を越え、日本に渡り、愛媛県松山市出身の俳人・正岡 子規が「の・ぼーる=野球」と訳し、それが「やきゅう」に変化して170年。四国からアメリカに渡った「四国アイランドリーグplus ALL STARS」がベースボールの母国で試合を行うのも何かの縁を感じずにいられない。
そんなメモリアルな日は彼ら「カブキJAPAN」にとってもメモリアルな一日となった。2014・2015年キャンナムリーグ覇者のロックランド・ボールダーズを前日に続き延長10回・5対4で連覇。しかも計4点を失った2回裏を超えてからは、走攻守にわたり野球母国の独立リーグ最高峰を圧倒したのである。
1回表から攻撃陣は活発だった。四国アイランドリーグplus ALL STARSは2番・四ツ谷 良輔(愛媛マンダリンパイレーツ)が右翼線を破る三塁打を放つと、続く松澤 裕介(香川オリーブガイナーズ)が中犠飛を放ち先制した。
先発の福永 春悟(徳島インディゴソックス)が初回に5四球を出すなどをして3失点。2回裏にも二死一・三塁から右翼手が捕球態勢に入りながら、最終的には安打として1失点。計4失点でリードを許しても、彼らは相手先発左腕の制球難を把握し、各打者がしっかりとストライクとボールのゾーンを見極めにいっていた。
5回表、3対4と迫る2点はそんな地道な積み重ねが如実に現れたものである。先頭の7番・加藤 次郎(香川オリーブガイナーズ)が安打で出塁すると、その後、一死三塁へ。そして打撃好調の9番・平間が「左対左」のお手本通りのピッチャー返しで中前への適時打を放ち、さらに二死二塁から2番・四ツ谷も中前適時打。そこに3回以降は7回までわずか被安打2。2回までとは別人のように好投をつづけた福永のクレバーさもアシストする。
1球ごとに打席を外し、自分の間合いを作りにいく打者には早めにセットに入り、逆にすぐに構える打者には、セットからの時間を長く持つことでこれもタイミングを作らせない。なおかつバックへのストレスも軽減させるべく、捕手からボールを受けてから投球態勢に入るまでのメリハリも取る。
7回で被安打6・計8奪三振を奪ったストレートの球質や制球力もさることながら、この投球テンポの取り方は彼自身が今後四国アイランドリーグplus後期、さらにNPB上位指名を狙う上でも大きな指針となったに違いない。
かくして迎えた8回表。カブキJAPANは最高の「KABUKI SPIRITS!」で魅せる。主将の6番・宗雪 将司(香川オリーブガイナーズ)の四球と加藤の死球で得た二死一・二塁の同点チャンス。慌ててロックランド・ボールダーズがここまで自責点0の守護神Neloを投入すると、中島 輝士監督が左打席に代打として送り込んだのはなんとこれまで出場3試合に留まっている18歳・古川 大珠(香川オリーブガイナーズ)。アメリカ・ラウンド最終戦、歌舞伎で言えばいよいよ観客の目が舞台に集まる時間帯で指揮官自らが「大見得」を切ったのである。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
四国IL plus ALL STARS | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 5 |
ボールダーズ | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
四国IL plus ALL STARS:福永、フィリップス、岸本、平良-鶴田、古川大、垂井<br />ボールダーズ:Martin、Joseph、Nelo-DeBellis