第19回 【四国IL plus 2016北米遠征】ついに目覚めた「カブキJAPAN」 「KABUKI SPIRITS!」でキューバを破れ!2016年07月01日

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【目次】
[1]カブキJAPANが本領発揮!
[2]監督、選手のコメント
[3]Twitterで収めた試合の様子や選手たちの素顔をまとめて紹介!

カブキJAPANが本領発揮!

ホームランを放った林選手

 現地時間6月30日18:05(日本時間7月1日08:05)レイモンド・シャポー・グランド・ソーントン・パークでのオタワ・チャンピオンズ3連戦最終戦。同時に長きに渡ったキャンナムリーグでの戦いもこの19戦目が最終戦となる。一塁側ベンチ上で和太鼓や阿波踊り、さらに日の丸の扇子を振って熱烈な応援を繰り広げる応援団の皆さんに「四国代表・日本代表」の誇りを勝利で分かち合いたいところだ。

6連敗を食い止めた昨日の試合後には「これで呪縛が解けたと思う。あと2試合なんとかしたいね」と意気込んだ中島 輝士監督。この日は指揮官の言葉通り、初回から「四国アイランドリーグplus ALL STARS」の「KABUKI SPIRITS!」が発揮される。

 まず四ツ谷 良輔がいきなり左翼へ二塁打。続く林 敬宏も二塁内野安打で四ツ谷が生還。愛媛マンダリンパイレーツコンビの鮮やかなコンビネーションでカブキJAPANは早くも先制の1点をあげると、2回表も左中間を深々と破る三塁打を放った6番・河田 直人(高知ファイティングドッグス)を一死から8番・垂井 佑樹(徳島インディゴソックス)が左犠飛で迎え入れ2点目。

さらに5回表には二死から四ツ谷が四球を選ぶと、けん制をもらった直後にすかさず二盗を成功。林は動揺を隠せない相手投手の甘いボールを逃さずフルスイング。打球は一直線にライトフェンスの向こうにある漆黒の闇に消えていった。5回で4得点。打線はここにきて完全に息を吹き返した。

 先発の松本 英明(高知ファイティングドッグス)もよく粘った。ボールが走らず5回までに7安打を浴びる苦しいマウンドながら、失点は2回裏の1点のみ。球数と時間を費やしても、ホームだけには還さない創意工夫は後期にも必ず活きることだろう。

ただ、6回裏からマウンドに上がった2番手・四戸 洋明(愛媛マンダリンパイレーツ)は殻を破れなかった。先発1回3分の1でKOされた現地時間6月22日のケベック・キャピタルズ戦に続き制球が定まらず、一死二塁の場面のピンチを残して3番手のバレット・フィリップス(高知ファイティングドッグス)に交代。

結局この6回裏は3点を失い試合を振り出しに戻されると、7回は無難に抑えた4番手・木下 雄介(徳島インディゴソックス)も8回裏には二死二塁から勝ち越し適時打を喫してしまった。

 このままでは「四国アイランドリーグplus ALL STARS」はキャンナムリーグの戦いを終えるのか。いや、終われない。終われるわけがない。ここで逆転してこそ「カブキJAPAN」。そして想いは現実となった。

9回表。5番の小林 義弘(徳島インディゴソックス)が気迫の中前打で反撃ののろしを上げると、犠打の後、7番・古川 敬也(愛媛マンダリンパイレーツ)が同点中前打。さらに一死一・三塁から9番・平間 隼人(徳島インディゴソックス)は冷静に流し打って左前への逆転タイムリー。そのとき、一塁側の応援団とベンチは腕を突き上げて1つになった。

最後は平良 成(高知ファイティングドッグス)が冷静に三人を凡打で仕留め、6対5。「四国アイランドリーグplus ALL STARS」はオタワ・チャンピオンズ3連戦を2勝1敗で勝ち越し。キャンナムリーグでの19試合は昨年の6勝(10敗)を上回る、通算8勝11敗で終了。2日後の親善試合・キューバ代表へこれ以上ない弾みとなった。ついに迎える北米遠征千秋楽。北米遠征最終戦となるキューバ代表との対戦は、現地時間7月2日6時(日本時間7時)からカナダ・ケベック州のトロワリヴェールのスタッド・フェルナンド・ベタールで行われる。「KABUKI SPIRITS!」の集大成を見せるのはまさにこの時。キューバ代表を相手に白星獲得を成し遂げることができれば「カブキJAPAN」の「傾く(かぶく)」は日本野球の歴史すらも変える「大偉業」に変わる。

 


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四国IL plus ALL STARS1100200026
オタワ・チャンピオンズ0100030904

四国アイランドリーグplus ALL STARS:松本、四戸、バレット・フィリップス、木下、平良ー垂井、古川大、鶴田
オタワ・チャンピオンズ:Galbraith、Perez、WilsonーGrauer





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