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第20回 【四国IL plus 2016北米遠征】「武者」から「カブキ」へ。そして「侍」へ 「全力」のキューバ代表から吸収すべきこと2016年07月03日
【目次】
[1]キューバ代表から何を学ぶのか??
[2]監督、選手のコメント
[3]Twitterで収めた試合の様子や選手たちの素顔をまとめて紹介!
キューバ代表から何を学ぶのか??

在モントリオール日本国総領事館の方々と記念撮影
野球・スポーツのみならず世間的に「弱者」の評価にとどまっている側が「強者」の評価を受けている側を倒す方法には絶対則がある。それは対峙した当初から少々破天荒でも全力を出し切り、強者のペースを乱し、想定外のことを印象付けることである。
ただ、この一戦に関してまず「全力プレー」で対戦相手のペースを乱しに出たのは野球界で「絶対的強者」の評価を不動としているキューバ代表の側であった。
現地時間7月2日17:00(日本時間7月3日07:00)、カナダ・ケベック州トロワリヴェールのスタッド・フェルナンド・ベタールでついに歴史的プレーボールを迎えた四国アイランドリーグplus ALL STARS対キューバ代表の戦い。表を取ったキューバ代表は四国アイランドリーグplus ALL STARS先発の福永 春吾に対し「パワー野球」の固定概念を打ち砕く「逆・KABUKI SPIRITS!」で崩しにきた。
1回表、先発の福永 春吾(徳島インディゴソックス)が先頭のJ.Martinezに四球を与えさらに暴投で二塁進塁を許すと、2番の遊ゴロでJ.Martinezは判断よく三塁へ。3番打者の中犠飛を引き出し無安打で先制。さらに2回には先頭の5番・Y.Santoyaがチーム初安打となる二塁打を放った後、6番のJ.Delgadoは平凡な三塁ゴロにもかかわらず猛然と一塁へ全力疾走。これが失策を引き出し7番のG.Aulioも安打を放った後の一死満塁から9番・R,Gonzalezの適時打で2点目。0対2。カブキJAPANはかかと体重のままキューバ代表に主導権を奪われてしまった。 相手に平常心を失わせると、今度はどっしり構えて本来のパワーゲームに持ち込むキューバ代表。3回表には正田 樹(愛媛マンダリンパイレーツ)がマウンドに上がり、そこから4番・Y.Alarconがソロ本塁打を放ち、0対3と点差を広げると、先発のV.Banosもしり上がりに調子を上げ6回3安打無失点。奪三振2・四球1の丁寧さもまた「逆・KABUKI SPIRITS!」といえよう。しかしそんなキューバ代表相手に6回表、果敢にパワーピッチを挑む男が現れた。愛媛マンダリンパイレーツの剛腕・佐藤 宏樹。三者連続三振という気迫のピッチングが、本家「カブキJAPAN」に火をつける。7回表にも嘉数 勇人(高知ファイティングドッグス)から3番・L.Robertがソロ本塁打を放ち0対4とされ、完敗ムードが漂い始めた8回裏、7回裏からマウンドに立っていた左腕・Y.Y.Monntaluaに対し「KABUKI SPIRITS!」がついに爆発した。
失策、四球で得た一死一・二塁のチャンス。ここで左打席に立った6番・加藤 次郎(香川オリーブガイナーズ)は、途中出場での初打席にもかかわらず全く迷いなきスイングで右中間を真っ二つに破る二塁打。3番・林 敬宏(愛媛マンダリンパイレーツ)がついに歴史的なキューバからの初得点を挙げると、続くこれも途中出場・初打席の橋本 球史(徳島インディゴソックス)も、代わったクローザー・L.Moinneloに対しバットの根っこで逆方向の左前にしぶとく落とす2点適時打。3対4で一死一・三塁。日本の独立リーグチームが、キューバ代表に迫る事実にスタジアムのボルテージは一気に上がった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
キューバ代表 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 5 |
四国アイランドリーグplus ALL STARS | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 |
キューバ代表:Vladimir Banos、Yoanny Yera、Livan MoineloーOsber Pena
四国アイランドリーグplus ALL STARS:福永、正田、間曽、秋山、佐藤、嘉数、岸本、平良ー垂井、古川大、鶴田