第14回 【四国アイランドリーグplus開幕スペシャル対談】「鼎談・読売巨人軍3軍・四国アイランドリーグplus参戦の狙いと未来像」2016年04月02日

【目次】
[1]NPBへの戦力供給へ四国アイランドリーグplusは「欠かせない存在」
[2]スター候補生たちに「ファイティングスピリット」で戦ってほしい / 読売巨人軍にとっても「四国行き」は学び、這い上がる場
[3]読売巨人軍と四国アイランドリーグplusが手を取り合い「野球界の裾野拡大」へ
4月2日(土)に12年目のシーズンが開幕する四国アイランドリーグplus。昨年に続き今年キューバ代表との試合も行われる北米遠征。高知ファイティングドッグスの駒田 徳弘新監督(NPB通算2006安打)や、台湾の至宝・徳島インディゴソックス・張 泰山内野手の加入と共に、今季大きな変革としてあげられるのが読売ジャイアンツ3軍(以下、読売巨人軍3軍)の四国アイランドリーグplus「定期交流戦」参戦である。
では、伝統の読売巨人軍は今回、四国に何をもたらし、四国アイランドリーグplusは読売巨人軍3軍との対戦から何を広げていくのか?今回は3月31日(木)「四国アイランドリーグplus2016シーズン開幕記者会見」内で行われた読売巨人軍GM兼編成本部長・堤 辰佳氏・四国アイランドリーグplus理事長・鍵山 誠氏・四国アイランドリーグplus運営会社の株式会社IBLJ代表取締役・森本 美行氏による対談の概要を紹介。「鼎談」から見える読売巨人軍3軍・四国アイランドリーグplus参戦の狙いと未来像を紹介していきたい。
NPBへの戦力供給へ四国アイランドリーグplusは「欠かせない存在」

鼎談の様子
――今季から四国アイランドリーグplusには読売巨人軍3軍が定期交流戦に参戦し、四国内で4球団と3試合ずつ、計12試合を行います。まずは読売巨人軍GM兼編成本部長・堤 辰佳氏に「読売巨人軍3軍」創設の狙いと、期待するものについて説明頂ければと思います。
読売巨人軍GM兼編成本部長・堤 辰佳氏(以下、堤GM) 昨年、読売巨人軍の監督が原 辰徳氏から高橋 由伸監督に交代し、それを機に分析を行う中で「若い選手の成長スピードが遅いのではないか」と思いました。そこでチーム力を底上げするために3軍を創設することを決めました。
ただ、3軍を創設しても試合をしなければ成長はありません。そこで試合をするためにどうするかを考えたところ、今回は鍵山さんにもお世話になる形で定期交流戦を行うことをお願いし、実現することになりました。ありがとうございました。
――続いて堤GM、現時点での四国アイランドリーグplusに対する印象を聞かせて頂けますか?
堤GM 読売巨人軍で言えば、過去には岸 敬祐投手(愛媛マンダリンパイレーツから2010年育成ドラフト指名2位・2011年から4年間所属<2012年途中から支配下選手に>し、現在は三菱重工長崎)。現在も増田 大輝内野手(徳島インディゴソックスから2014年育成ドラフト指名1位)や、篠原 慎平投手(香川オリーブガイナーズから2014年育成ドラフト1位指名)、土田 瑞起投手(愛媛マンダリンパイレーツから2011年育成ドラフト2位指名・2014年途中から支配下選手で初勝利。2015・2016年開幕1軍メンバー入り)のような選手がプレーしています。
他のNPB球団を見てもこの12年間でかなりの数の選手が進んでいますし、角中 勝也外野手(高知ファイティングドッグスから2006年・千葉ロッテマリーンズ大学・社会人ドラフト7位指名)は相当なエネルギーを持って走っている。四国アイランドリーグplusはNPB球団にとって戦力を供給していただくために、欠かせないレベルまで来ていると感じています。
そもそも独立リーグというものは、野球をしてたくてもできない人たちのため、環境の受け皿となるために各地に立ち上がったと思いますが、その草分け的存在である四国アイランドリーグplusさんの存在あってこそ、ルートインBCリーグなどが設立された。結果として日本の野球界全体の底上げにつながっていると思っています。
――堤GMの話、設立当初からリーグの変遷にかかわり続けてきた鍵山理事長にとっては非常に感慨深いと思われますが?
四国アイランドリーグplus理事長・鍵山 誠氏(以下、鍵山理事長) 11年前には想像もできない言葉でした。本当にありがとうございます。野球界にかかわる者として本当にありがたいことです。
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