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第27回 端保 聡社長(石川ミリオンスターズ)2014年04月18日

BCリーグで、過去4度、リーグ優勝を果たしている石川ミリオンスターズ。強豪チームというイメージに加え、元NPB・MLBの木田 優夫投手(独占インタビュー:2013年4月25日)をゼネラルマネジャー兼投手に抜擢するなど、球団のPR戦略においても注目を浴びています。端保 聡社長に、チームの強さの秘密や、球団経営への思いなどを伺います。
【目次】
[1]選手のコンディショニングが第一
[2]NPBと全く違うことを
[3]木田氏の加入で、メディア戦略に変化 / 今年の目標は「夢みまっし」
選手のコンディショニングが第一

端保 聡社長
――独立リーグの世界では、かなり強いチームです。これまで4回のリーグ優勝というのは、なかなか、なせる業じゃないと思います。
端保聡社長(以下「端保」) まずは、日頃、石川ミリオンスターズを支えてくださっている関係者の皆様に改めて感謝を申し上げます。
球団としては、毎年毎年、半分くらいの選手が入れ替わっていくので、いかに1シーズンの中で、ケガで戦線離脱させないか。しても早急に復帰させるかが大事になってきます。想定している戦力で6か月間、戦うことができるのであれば、自ずと結果は出てくる。
だからこそ、うちはトレーナー部門に1年目からすごく力を入れました。やはりコンディショニングが一番ですね。今は、理学療法士の資格を持っているトレーナーがすべて、選手のことをみてくれています。
――コンディショニングを見直すことで、他チームとの差が生まれてくるのですね。
端保 結局、集まる選手は、プロ野球に行けなかった選手だというのは間違いなくて。選手が、そんなに大差あるかといったら、ないわけですよ。ちょっとの差しかないわけです。
――端保社長に関しては、経営方法に関しても、いろいろと注目を集めていますね。
端保 野球って、トライアウト、ドラフト、自主トレ、キャンプ、シーズン開幕して、チャンピオンシップやってという、ずっとその流れじゃないですか。
じゃあこの独立リーグって、何を目指すの?ということも含めて、当然ながら、選手は「プロ野球に行きたい」「MLBに行きたい」という思いがありますよね。
ただ、地方球団は、地域のためとか、地域貢献とかって、もともと当たり前の話で、それをベースに、いかに価値を見いだせるか、なんですよ。
正直、NPBを超える!くらいの思いでやらないと、事業じゃないわけですね。NPBと同じことをしていて、NPBに行けなかったやつらが選手をしていて、 それで球団の価値が上がりますか、ということだと思うんですよ。
――そういった中で、どういった取り組みが必要になるんでしょうか?
端保 逆に言ったら、ここでは誰にも縛られることなく自由にできるわけです。例えば、野球は下手かもしれないけど、イケメンばかりを集めたら、その方がお客さんが入ったりするかもしれない。そういう発想がないと。だって、どんな競技でもそうですけど、トップリーグは競技を見るだけで、それに対しての価値を求めてお客さんが集まるんですけど、トップリーグじゃなかったらどうしなきゃいけないか、そういうことを今の独立リーグは考えないと、というのは思いますよね。
というのも、アメリカはMLBでも3A 、2A、1A、ルーキーってあります。その裏では、どんどんレベルが落ちて、といこともあるかもしれないですけど、基本は一都市が1チーム持って、10万人しかいない都市で盛り上がっている球団もあるんです。
そういうのを見に行った中で、マイナーリーグにはマイナーリーグの生き方というのもある、ということは元から思っていたので、このBCリーグでもそういった仕掛けが出来るんじゃないかなと思いました。

- 端保 聡(たんぼ・さとし)
- 生年月日:1966年10月4日
- 出身地:石川県金沢市生まれ
- 経歴:稲置学園星稜中学、星稜高校、金沢経済大学(現星稜大学)出身(いずれも野球部に所属)
- 大学卒業後は、1989年東急観光株式会社入社し、95年金沢紙業株式会社へ入社。その後、06年に、石川ミリオンスターズ代表取締役に就く。現在は、金沢紙業 株式会社 専務取締役、株式会社 石川ミリオンスターズ 代表取締役、また全国RDVシステム協議会代表幹事も務めている。