第39回 徳島インディゴソックス・山本 雅士投手 インタビュー 僕が築き上げた「1人ボトムアップ」 Vol.1 2014年12月22日

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【目次】
[1]長期離脱を強いられた高校時代に培った「自ら学ぶ力」
[2]自主練習が強い精神力を作り上げ、自主性を養った
[3]「達成感がない」から、徳島インディゴソックス練習生に

自主練習が強い精神力を作り上げ、自主性を養った

身体をいっぱいに使う山本 雅士投手の投球フォーム

――自主練習は他にどんなことをしたんですか?

山本 自宅の近くには坂道が多かったので、そこをずっと走ったり、300段ある階段を少なくとも5本・10本くらいは登っていました。もちろんチームの練習も大事ですが、僕は当時から自分で考える練習が大好きだったんです。

 安芸南高校は進学校ということもあって、全体練習は16時から19時まで。そこから自宅に帰って20時からが自主練習の時間でした。一週間ごとにメニューを決めて、必ず何かやっていました。もちろん、右肩を強化するためのインナーマッスルトレーニングや、負担をかけないためのウエイトもやりました。

 この習慣は今年もありました。チームメイトのアヤラ(2014年インタビュー)が走っていたのにも刺激を受けましたし、「試合に出られるようになっても足りない部分を補おう」という意識があったので、休みの日も走っていました。

――当然、自主練習の中でうまくいかない状況もあったと思います。その時の解決法はありましたか?

山本 投球フォームの改善にも取り組んだんですが、2年の春から夏にかけては「ここをこうしたい」「ここもこうしたい」と思っているうち、やればやるほどおかしくなる現象がありました。その時には、テーマを1つに絞ることでちょっとずつ感覚を取り戻すことができましたね。

――これは図らずも野球部の隣でやっていた安芸南高校サッカー部がしている「ボトムアップ理論」そのものですね。山本 雅士投手自身は自主練習で野球以外の競技から参考にされたことはありますか?

山本 そうですね……。当時の陸上部コーチは、円盤投げ日本記録保持者(川崎清貴さん・1979年4月22日に記録した60m22は現在も破られていない)の方だったんです。その方からアドバイスを頂いたこともありました。投げるものは違うけど、原理は共通。「脚を使って投げる」大切さを、ここで学びました。

――とういうことは、この長期離脱も決してマイナスなことばかりではなかったのですね。

山本 振り返れば吸収することが多かった時期ですね。大きな挫折を味わう中で、頑張る精神面を鍛えることもできました。

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プロフィール

山本雅士
山本雅士(やまもと・まさし 投手)
  • 生年月日:1994年11月3日(20歳)
  • 広島県広島市安芸区出身
  • 173センチ78キロ
  • 右投左打

 最速146キロの伸びがあるストレートとカットボールが最大の武器。他にフォークやスライダー、今季からマスターしたスローカーブを操る右腕。広島市立瀬野小3年生でソフトボールを始め「瀬野小ソフトボールクラブ(現:瀬野ソフトボールクラブ)」で3年間プレー。広島市立瀬野川東中に進むと軟式野球部に転じ、広島県立安芸南高校で硬式野球へ。1年夏には早くも背番号「10」で登板した。

 しかし直後に腰と肩を痛め、3年までマウンドには戻れず最後の夏は背番号「3」で一塁手兼投手。3回戦で敗退するも満足感は得られず、四国アイランドリーグplusのトライアウト受験を決断。四国開催トライアウトでは1次試験を突破。2次試験合格・ドラフト指名は叶わなかったが、徳島インディゴソックス(以下、徳島)から練習生契約打診を受け受諾。2013年は徳島の練習生として一年間を過ごし、「Winter league」などで登板した。

 今季は開幕直前に練習生を脱し背番号「37」で選手契約を勝ち取ると、前期は先発、後期は中継ぎ・抑えで大車輪の活躍。愛媛マンダリンパイレーツとのリーグチャンピオンシップ、ルートインBCリーグ・群馬ダイヤモンドペガサスとの日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップではいずれも胴上げ投手に輝き、四国4県知事連携チームMVPを受賞した。成績は31試合登板で4勝5敗6セーブ・102回3分の2を投げ被安打92 奪三振89 与四死球39で防御率2.54(リーグ5位)。

 10月23日には中日ドラゴンズ8位指名を受け、11月11日に契約金1,500万円・年俸600万円(いずれも推定)で仮契約。背番号「51」・登録名「山本雅士」でナゴヤドームでの躍動を期す。

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