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第52回 香川オリーブガイナーズ ドリュー・ネイラー投手(中日ドラゴンズ入団決定) 「『信は力なり』でつかんだNPB」2015年07月13日
【目次】
[1]「順調だった」AAAまで。しかし2011年から襲った苦難
[2]「絶対に治る」信念と「全身トレーニング」で2年ぶりマウンドへ / 日本・香川県でNPBをつかむ生活へ
[3]北米遠征での貴重な経験 / 中日ドラゴンズで「感謝の想い」を示す
北米遠征での貴重な経験

ドリュー・ネイラー投手(香川オリーブガイナーズ)
――6月には「四国アイランドリーグALL STARS」の一員として北米遠征に参加。独立リーグ「キャンナムリーグ」と16試合を戦いました。そこで改めて感じたこともあるのでは?
ネイラー チームとしては6勝(10敗)に終わりましたが、「このイニング」を取れていたら勝てた試合もありました。そこはいい経験になったと思います。個人的にも(2勝1敗)2試合は7回を越えて投げられましたし、いいピッチングができました。
――試合後の「お見送り」などで現地のファンともいいコミュニケーションができたのでは?
ネイラー いいコミュニケーションはできたと思いますし、楽しかったですね。それと日本人の選手たちが相手の言葉がわからずソワソワしているのが面白かったです(笑)。僕というよりも他の選手たちがいい経験ができたと思いますね。
中日ドラゴンズで「感謝の想い」を示す
――そして7月13日、中日ドラゴンズへの入団が決まりました。来日時に望んでいたNPB入りが実現した今、思うことはありますか?
ネイラー すごく楽しみですし、幸せに感じています。NPBはお客さんもいっぱい入っていますし、球場の雰囲気がすごい。楽しみに感じています。もちろんNPBの打者はより低めに投げないと打たれてしまいますが、逆に言えば低めに投げれば打ち取れると思います。あ、それと巨人のマシソンはフィリーズAA時代のルームメイトだったんです。彼と対決できるのも楽しみの1つですね。
――中日ドラゴンズについて知っていることは?
ネイラー 数年前に日本一になったことも知っていますし、いいチームであることも知っています。そしてオーストラリアではかつて中日ドラゴンズに所属していたデーブ・ニルソン(2000年・当時の登録名は『ディンゴ』)さんからコーチもしてもらっていたんですよ。
――そうなんですね!さらに香川オリーブガイナーズ出身では又吉 克樹投手(2013年インタビュー【前編】【後編】)や亀澤 恭平内野手も所属しています。
ネイラー 西田 真二監督からその話も聞いています。心強いですね。
――中日ドラゴンズでの意気込みはありますか?
ネイラー まずはチームの助けになるプレーをすること。オーストラリアの考え方は「個人よりもチーム」なので、そこを続けていきたいです。
――では最後に、香川オリーブガイナーズのファンとNPBを目指す独立リーグの選手たち、そして現在けがに苦しんでいる選手たちへのメッセージを。
ネイラー いつも応援してくれたファンの皆さん、ありがとうございます。みなさんの声援がマウンドでの後押しになりました。そしてけがで苦しんでいる皆さんには……まずはお医者さんの言うことを聞いてしっかりとリハビリをすること。「もう1回野球をできたら楽しい」と思ってやっていくことが大事。けがの手術も「野球を続けるための試合の長い1つ」と思ってほしいですし、他の部分を鍛えられてもっといい選手になると思ってリハビリをがんばってほしい。
最後に四国アイランドリーグplusにはいい選手がいっぱいいます。そこでさらにもっと強く打ち、もっと速く走れば、もっと強く投げることを心がければ、上に行けるはずです。幸運を祈っています。
――長時間にわたるインタビュー、ありがとうございした。
ネイラー ありがとうございました。
壮絶な野球人生を包み隠さず語ってくれたドリュー・ネイラー投手。それを冗談と笑顔で語れる「真の強さ」はナゴヤドームに詰め掛けたファンをきっと惚れさせてくれるはずだ。
(インタビュー・寺下 友徳)