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第3回 四国アイランドリーグplus CEO 鍵山 誠 氏2012年04月15日
3回連載の特別企画・四国アイランドリーグPlus・CEO鍵山氏への独占インタビュー。第3回となる今回は、『NPBとの交流』について伺いました。
【目次】
[1]NPBがより身近な存在に
NPBがより身近な存在に

四国アイランドリーグplus CEO 鍵山誠氏
――昨今、増えてきている独立リーグとNPBとの交流も、選手にとっては魅力のひとつですね。
鍵山CEO(以下「鍵山」) そうですね。選手にとっては自分の行きたい場所、そしてその場所の空気を確認出来ることが魅力ですよね。また、独立リーグが、NPBの2軍といえども、ジャイアンツなどと試合をすると地域の人が喜んでくれる。NPBとの交流というのは、そういった地域貢献的な意味合いと選手の技術向上の意味合いの2つがあります。
――NPBとの交流は、年々深まっていきますね。
「鍵山」 初年度は、オリックスの2軍と秋に1試合しただけでした。1点取れるのか、打てるのかといった部分が心配だった試合でした。だけど、今は年間80試合近く交流試合をしています。トレーナーや審判等、または元NPBの選手も来たりと、交流も広がっているので、全体的なレベルの底上げが出来る身近な環境になってきていますね。
――独立リーグにくる選手のレベルも、年々高まってきているように感じます。
「鍵山」 選手のレベルが高くなったというのは、確かに感じますね。ネットで調べても、名前が出てくるような有名な選手がたくさん来るようになりました。
――年間で多く出場している選手は、どのくらいの試合に出ているのでしょうか?
「鍵山」 公式戦が80試合、そこにオープン戦もあるので、最も多く出場している選手は年間130試合は出ています。打席数で数えれば、年間350打席以上は立っていますね。
――NPBにいっても、なかなかチャンスを与えられない選手に比べると、独立リーグでは多く打席に立つチャンスはありますよね。将来的にはどのようなプレー環境も整備していく予定なのでしょうか?
「鍵山」 マイナーリーグなので、まだそこまでの(整備の)必要は無いと思います。独立リーグは、期間を決めて納得いくまでチャレンジする場所。チャレンジしながら食べられる場所であればいいなと思います。家族を養うのはNPBの役割だと思うので、独立リーグの環境はそこまで整備しなくてもいいんじゃないかなって。
――なるほど。四国アイランドリーグが、地域に密着しつづけて7年間が経ちました。では、これからのリーグ運営についてお伺いします。今後の独立リーグの進むべき方向とは?
「鍵山」 2012年は、まずは野球界の中で、独立リーグがどんな存在意義が見いだせるか。独立リーグのカテゴリーが出来て今年で8年目。僕は10年目が一区切りだと思うので、日本の野球界で、独立リーグがどんなものなのかを存在確認をするのが10年だと思うんですよね。今年は、その存在意義を確認していきたいなと、僕としては思いますね。
鍵山社長、ありがとうございました。
インタビュー後記

横浜に育成枠で入団した冨田投手(11年:香川)
先日、NPBからの派遣された選手の記者会見がありました。今後NPBとの交流も深くなっていきます。双方お互いにメリットのある交流がひいては野球界の発展へとつながっていく。将来的には、独立リーグに派遣されたNPB選手が、そこで経験を積んで、数年後タイトルホルダーになる。そんな夢の様な話も今後出てくるかもしれないですね。さて、3回連載にわたり、リーグ経営から地域との絆、NPBとの交流まで多くのことを語っていただきましたがいかがだったでしょうか。
地域に根ざした球団運営。そしてNPBとの新たな交流。今後、ますます盛り上がっていく四国アイランドリーグ・そして独立リーグに注目です!
【3回連載インタビュー】
第1回「四国アイランドリーグPlusに関わる」(04月01日公開)
第2回「選手にとって独立リーグとは」(04月08日)
第3回「今後の独立リーグについて」(04月15日公開)

- 鍵山 誠 (かぎやま まこと)
- 1967年6月8日生まれ。大分県出身。
池田高(徳島)-九州産業大卒。
インターネットカフェ「ファンキータイム」を経営する株式会社S.R.Dのほか、
株式会社セイア、株式会社AIRISの代表取締役として多方面にて事業を行う。
07年12月より四国・九州アイランドリーグCEOに就任。
- 1967年6月8日生まれ。大分県出身。