第19回 高知ファイティングドッグス サンホ・ラシィナ 選手2013年07月24日

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【目次】
[1]アフリカ発独立リーグへ:ブルキナファソからやってきた野球少年、ラシィナ君
[2]ブルキナファソと日本の違い
「3」トライアウトの結果に集まる期待

アフリカ発独立リーグへ:ブルキナファソからやってきた野球少年、ラシィナ君

 野球不毛の大陸アフリカ。この大陸は、我々日本人にとってずいぶん縁の遠い地である。しかし、近年、日本の開発援助がきっかけとなって野球普及がこの大陸で進んでいるという。開発援助と言えば、発展途上国への物資の供給や、農業工業技術の教育などが頭に浮かぶが、スポーツを通じた援助もまた最近は注目されるようになってきている。人は衣食住があればそれで満足できる存在ではない。古代ローマで市民が「パンと見せもの」を要求したように、人にとって娯楽は不可欠なものである。その娯楽の一つであるスポーツを「こころの栄養」としてアフリカに代表される途上国に伝えようというムーブメントが現在起こっているのだ。

 そのムーブメントの中、日本の独立リーグにアフリカから選手を送り込む動きも出てきている。日本球界初の「アフリカ人選手」は、2006年に四国アイランドリーグ(当時)・香川オリーブガイナーズに入団した(のちBCリーグ福井ミラクルエレファンツに移籍)シェパード・シバンダ内野手。彼が2008年8月に退団したあと、しばらくアフリカ出身選手の系譜は途絶えたが、今年になって関西独立リーグ・兵庫ブルーサンダーズにウガンダ出身のワフラ・ポール選手が入団、そして西アフリカのブルキナファソからサンホ・ラシィナ選手が高知ファイティングドッグス(以下高知FD)に練習生として参加している。彼はまだ15歳。日本で言えば中学3年生である(実際まだブルキナファソでも中学を卒業していない)。この少年が今、日本のプロ野球に挑戦しようとしている。

 球団は今回の受け入れについて、「戦力とみなせば選手契約をするし、そうでなければそれまで」とあくまで、世界中の若者に対して門戸を開くという球団の理念の一環という姿勢を崩してはいない。6月に来日し、今回の彼の挑戦を支援する「ブルキナファソ野球を応援する会(以下ブルキナ野球会)」の世話人のいる北海道で調整、高知には7月初めにやってきた。今回の練習生としてのテスト期間は1カ月。練習生とは言え、プロ野球に挑戦しているこのラシィナ選手に独占インタビューを試みた。

高知ファイティングドッグス サンホ・ラシィナ選手

――サヴァ(ハロー)。日本の生活はどうですか?

サンホ・ラシィナ選手(以下「サンホ」) セボン(OK)。みんな優しく接してくれるので問題ありません

――我々日本人にはアフリカと野球というスポーツはうまく結びつきません。あなたの国、ブルキナファソではまだまだ野球の普及度は低いと思うのですけど、野球と出会う前、なにかやっていたスポーツはありますか?

サンホ アフリカでは、サッカーが一番の人気スポーツ。だから僕もサッカーをしてました。でも11歳の時、野球と出会って、野球の方が面白いと思いました。

――それはどうしてですか?

サンホ 野球の方がさまざまな技術を必要とするからです。ルールなども含めて複雑なスポーツですが、その分、なにかをできるようになったときの達成感は大きいと思います

――それで野球に出会って、来日。高知に来たわけですが、ブルキナファソとは違う日本という国にきて大変なことはないですか?

サンホ 周囲の人がみんなよくしてくれますので、あまり困ることはないです。日本の文化や習慣、食事など、アフリカと違うことは多いですが、大丈夫です。ただ言葉がわからないのはちょっとつらいですね。それと野球(笑)。これは学ぶことが多くて大変です。


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