第23回 徳島インディゴソックス 大谷真徳 選手2013年11月26日

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四国アイランドリーグplusで最も活躍し、最も元気で、最も熱い漢の自分史

 今季、四国アイランドリーグplus2013年間リーグMVPに輝いた立正大卒3年目の大谷 真徳外野手。リーグ戦80試合中70試合に出場し299打席241打数80安打。リーグ2位の打率.332で徳島インディゴソックスの「3番・右翼手」としてソフトバンク杯制覇、そして後期及び総合優勝の原動力となったことが評価されての初受賞である。

 ただ、彼の魅力は打率だけに留まらない。本塁打こそ3本ながら、二塁打16・三塁打5はいずれもリーグ1位。出塁率.445 、長打率.477も他選手の追随を全く許さなかった。さらに、100m走5秒8の俊足を利した広い守備範囲。遠投120mの強肩を活かしての捕殺。4・5月度2ヶ月連続グラゼニ賞も獲得したハッスルプレーでも観客を沸かせた。(4月度受賞インタビュー5月度受賞インタビュー
 そしてリーグでは5月間MVP。チャンピオンシップでも15打数7安打4打点の大暴れでMVP。このリーグには稀な「華」も大谷 真徳は兼ね備えている。

 ではそんな好選手がなぜ今、徳島インディゴソックスに籍を置いているのか?幼少期から現在に至る話を聞いていくと彼の「熱さ」を形作るルーツが徐々に明らかになっていった。

【目次】
[1]リトル・シニア時代に味わった「大きな挫折」
[2]世田谷学園で得た「克己心」
「3」悩み苦しみぬいた大学時代、そして独立リーグへ
「4」独立リーグ3年間での「心の変化」
「5」「NPB」に手がかかりかけた今、誓う「4年目の勝負」


リトル・シニア時代に味わった「大きな挫折」

徳島インディゴソックス 大谷真徳 選手

――まず、野球を始めたきっかけから教えてくれますか?

大谷 真徳選手(以下「大谷」) 小学校1年の時、3歳上の兄が所属していた緑中央(現:横浜青葉)リトルに入りました。とはいえ、その時は「野球をする」というよりも、行けばみんなと遊べると思って入った感じです。

――いきなり硬式野球なんですね。小学校低学年では違和感があったのでは?

大谷 僕は軟式野球の経験が一切ないので「重い」とか思ったことはないです。で、最初のポジションはセカンドでしたが、2年途中から今まではずっと外野手ですね。

――マイナー・リトル・シニアまで9年間、緑中央で過ごした大谷 真徳選手ですが、同期生はNPB選手だと誰になるんですか?

大谷 広島に今年入った下水流 昴(横浜高→青山学院大→Honda)や、中日の福田 永将横浜高)が同期になります。ただ、シニア時代にチームは全国選抜大会やジャイアンツカップで優勝しましたけど、僕は試合に出ていませんでした。

――どうして試合に出ていなかったのですか?

大谷 僕、中学校当時は160センチ40キロくらいと体が小さかったんです。リトルから中学校1年途中でシニアに進むとバットの重さが変わるんですが、そのバットに自分が振られてしまう感じ。小学校1年~3年途中のジュニア、3年途中から5年途中までのマイナーというカテゴリーでは試合でも打てていたし、キャプテンもしていて春夏関東大会も制していました。下水流や福田のスイングスピードには全くついていけない。やれると思ってシニアに進んだけにショックは大きかったです。

――そこで、自分ではどうしようと思ったんですか?

大谷 体の成長が遅いのはしょうがない。そんなに焦ってはいませんでした。野球をしていることは相変わらず好きだったので、1人でもスイングをしたり、壁当てをしたり寝っ転がっても天井にボールを投げたり。親には怒られましたが(笑)。今のスイングや、外野手としての基本スローイングはここで養われたと思います。
 とはいえ、もちろん悔しい気持ちはありましたね。試合に出られなかったことや、全国優勝の輪の中にいれなかったことは最初の大きな挫折でした。


【次のページ】 世田谷学園で得た「克己心」


プロフィール

大谷真徳(おおたに・まさのり)
大谷真徳(おおたに・まさのり)
  • 1988年9月4日 24歳
  • 神奈川県横浜市青葉区生まれ
  • 185センチ80キロ
  • 右投左打
  • 血液型O型
  • つづじが丘小学校1年の時、3歳上の兄・尚徳(立正大→フェデックス→BCリーグ群馬ダイヤモンドペガサス*2010年リーグ首位打者→同:信濃グランセローズ)の後を追い、緑中央(現:横浜青葉)リトルで野球をはじめ、谷本中3年時のシニアまで6年間にわたり同チームに所属する。世田谷学園高では1年秋から外野手の定位置を獲得。2年夏には東東京大会ベスト4。立正大でのリーグ戦出場は4年秋の2部開幕戦1試合に留まった。ドラフト3位で入団した徳島インディゴソックスでは3年目となる今シーズン、グラゼニ賞(4月度・5月度)、月間MVP(5月)、チャンピオンシップMVPを獲得。50メートル走5秒8・遠投120mの強肩をいかんなく発揮できるハートを持ち合わせたナイスガイである。
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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