第25回 又吉克樹投手(香川オリーブガイナーズ) 【後編】2013年12月10日

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ライバル・先生との切磋琢磨で「右サイドスロー・又吉克樹」へ

又吉克樹投手のピッチングフォーム

――そんな経緯があったからこそ、NPBで活躍したい想いは人一倍強い。

又吉  四国アイランドリーグplusのよさをアピールしたい想いもあるし、「独立リーグ出身者でサイドスロー」というのは注目される形にもなると思うので、何よりのセールスポイントにしたいです。

――ちなみに又吉投手が今季ベストゲームとしてあげるのはどの試合ですか?

又吉  間違いなく6月22日、レクザムスタジアムでの高知ファイティングドックス戦です(1安打11奪三振無四球の準完全試合で1対0勝利)。

――この時もそうでしたが、3度投げ合った井川 博文投手(倉吉農高→金沢学院大→愛媛マンダリンパイレーツ・最速150キロ)は同じ右サイドとして、いいライバル関係でしたね?

又吉  スピードやスライダーの切れ味など同じサイドとして自分に持っていない部分を持たれていたので、井川さんの存在は大きかったです。
 井川さんや打者の打つ気をそらす岩根 成海さん(徳島インディゴソックス)や、2人とは違ったサイドスローの池ノ内 亮介さん(今季、広島育成から愛媛マンダリンパイレーツに派遣・来季は本契約)はいいライバルでもあり、いい先生でもありました。プレートの踏み方、配球の選択法、投げ合わないと判らないことはいっぱいありました。
 特にパワーピッチャーの井川さんは分かっていても空振りしてしまうスライダーが持ち味。そこで自分の強みは何かと考えた時に「判っていても真っ直ぐで押し切れる」投球スタイルに行き着きましたし、井川さんが三振を取るなら、自分は内野ゴロを多く打たせるようにしようと考えられた。それが低めへの制球力につながりました。パワーに勝とうとした結果、自分の長所を伸ばせたと思います。

――中日ドラゴンズではどんなピッチャーになりたいですか?

又吉  この独特なフォームですから「又吉」を確立したいです。「第二の○○」と言われるようではその方は絶対に超えられないですし、プロはオリジナリティがあってなんぼの世界なので、そこは絶対に崩さない投手になりたい。サイドから独特の軌道でキレのあるボールを投げたいです。

――中日ドラゴンズ、1年目での目標は?

又吉  まずは1年間常に一軍で居続けること。そうすれば先発なら目標の勝利数につながりますし、中継ぎであれば最多登板のようなことにもつながる。まずは一軍に居続けることへの執着心を忘れずにやりたいです。中日ドラゴンズは「完璧主義」のイメージがあるので、そこも自分に求めていきたいですね。堀田さんや田村さんという凄い人も見ているので、そこを超えていきたい。堀田さん、田村さん、西田監督も含めて「おー。よくなったなあ」と唸らせるピッチャーになりたいです。それが恩返しになると思いっているので。

――改めて、香川オリーブガイナーズの一年間は?

又吉  あっという間でした。本当に。「太く短く濃い」一年。ですので、中日ドラゴンズでも自分のために身になる一年間を「太く長く」続けていきたいと思っています。

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プロフィール

又吉克樹(またよし・かつき)
又吉克樹(またよし・かつき)
  • 1990年11月4日・23歳
  • 沖縄県浦添市生まれ
  • 180センチ74キロ
  • 右投左打
  • 血液型A型
  • 浦添小学校1年の時、仲間ジャイアンツ(軟式)で野球をはじめ、浦添中、西原高3年春までは内野手。3年夏には投手陣に故障が相次ぎ、バッティングピッチャーだった又吉が繰り上がる形で背番号「10」を背負い2試合中継ぎ登板。ちなみに当時の最速は117キロ。エース・主将は浦添中学時代からの同級生・島井寛仁(興南高から2年春に編入。ビック開発ベースボールクラブ→熊本ゴールデンラークス→東北楽天<2012年ドラフト5位>)だった。
  • 上原健監督(現:読谷監督)ほか周囲の反対を押し切り進んだ環太平洋大ではサイドスローに磨きをかけ、1年秋には早くも最速138キロ、4年秋には最速144キロへ。2年秋には明治神宮大会3連盟代表決定戦で近大工学部左腕・中本勇作(現:伯和ビクトリーズ)に投げ勝ち、環太平洋大を初の全国大会出場に導いた。その一方で4年秋には中国地区大学リーグ1部最下位・2部降格という苦い経験もしている。
  • そして今年はドラフト3位で香川オリーブガイナーズに入団すると、前期だけで12試合登板・7勝1敗・投球回80回3分の2で68奪三振・防御率1.34で月間グラゼニ賞(5月)・前期MVPを獲得。最終的には9月月間MVP・最多勝利投手・年間ベストナイン(投手部門)・年間グラゼニ賞も受賞し、中日ドラゴンズ2位指名を受けた。陸上・バスケットをしていた父親の遺伝子を受け継いだ50メートル走6秒2・遠投115メートルの高い身体能力も魅力の最速147キロ・右サイドハンド。
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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