第4回 社会人出身の2014年『新人王』候補は誰だ?2014年07月19日

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セ・リーグ
DeNAの救世主・三上が展開する横の揺さぶりに魅了される

三上 朋也(JX-ENEOS-横浜DeNA)

 パにくらべ即戦力候補の社会人選手の指名が少なかったセ・リーグでは、シーズン当初、新人王候補に挙がるような選手は大学卒の大瀬良 大地(広島・投手)くらいしかいなかった。ところがリリーフ陣が壊滅状態に陥った横浜DeNAに救世主が出現し、その救世主が大瀬良と新人王レースのトップ集団につけている。4位指名の三上である。

 私はシーズン前、三上を高く評価しなかった。12年までの190センチの長身を利した高角度からの腕の振りを改め、ヒジを下げたスリークォーターに投げ方を変えてしまったからだ。県岐阜商、法政大時代から立派な体格の割にストレートは速くなかった。それを補うためのオーバースローだと思っていたが、三上とJX-ENEOSの指導者は、縦の変化より、スリークォーターから投じるスライダーを中心とした横の変化に活路を見出そうとし、それは見事に功を奏した。

  この三上を早い時期に評価した中畑清監督をはじめとするDeNA首脳陣の慧眼も評価しないといけない。開幕から1カ月が過ぎた4月27日時点での成績は0勝0敗、3ホールド、防御率0.64と見事だが、今いち華やかさがない。しかし、4/28に中畑監督は「守護神は三上」と宣言、実際に5月6日以降、抑えの役割を三上に託し、三上は12セーブ、防御率1.02の好成績で期待に応えた。

 三上同様、リリーフでチームになくてはならない存在になっているのが中日・祖父江とヤクルト・秋吉である。防御率が祖父江は3.55、秋吉は3.26と安定していないが、チーム投手陣全体が苦戦する中、2人がゲーム中盤を締める役割を果たしていることは間違いない。ともに29試合登板と、酷使に近い起用になっているので両球団の首脳陣には配慮をお願いしたい。

 野手では広島・田中がレギュラーに近い成績を残している。出場した49試合中、スターティングメンバーでの出場は19試合。6月21日以降の5試合はすべてスタメンで出場しているとことに最近の充実ぶりがうかがえる。
 二塁2、三塁25、遊撃10と、ユーティリティプレーヤーを求めるチームの事情にもしっかり応え、エラーは遊撃手としての1個しかない。好守と全力疾走は社会人時代から定評があり、唯一不安だったアッパー気味に振り出すバッティングは昨年の都市対抗ですでに改善されていた。こういう変化は田中だけではなく、過去には巨人・長野やソフトバンク・攝津も経験している。

 以上のことでわかるように、無名だった森唯斗が、さらに投球・打撃フォームに迷いがあった三上や田中が、都市対抗という大舞台をステップにプロ野球という新たなステップに羽ばたいているのである。今年もそういう素材が見るため、できる限り東京ドームに通おうと思っている。

(文=小関 順二

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