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第27回 パナソニック 近藤 大亮投手 【後編】様々な方々から得た「恩」に応えるために2015年10月21日

[1]社会人1年目の活躍。2年目、都市対抗予選での挫折
[2]補強選手としてつかんだ「マウンド感覚」
[3]「侍ジャパン」での収穫も携え、「誰かのために」腕を振る
後編ではパナソニック入社後の2年間を中心に、侍ジャパン社会人代表での経験。そして目前に迫ったドラフトへの偽らざる心境、今後の抱負を語ってもらった。
社会人1年目の活躍。2年目、都市対抗予選での挫折

近藤 大亮投手(パナソニック)
学生新卒選手の誰もが浴びる「社会人野球の洗礼」。
2014年春、意気揚々とパナソニックに入社した近藤 大亮は、大阪府枚方市にある「パナソニックベースボールスタジアム」で森 志朗(2014年で引退)、梶原 康司(元:阪神タイガース・2014年で引退)のベテランをはじめとするチームメイトのスイングにまず衝撃を受けた。
「僕が今まで最高の打者だと思っていたのが大阪商業大でバッテリーを組んでいた桂 衣央利(中日ドラゴンズ)だったのですが、パナソニックには桂以上の打者がごろごろいる。そして相手打者のレベルも高い。『えらいところへきたな』と不安の方が大きかったですよ」
その感情はベスト4に進んだ社会人日本選手権で3試合登板など、公式戦14試合登板で70回3分の1を投げ防御率2.82と上々の成績だった1年目、そして2015年、エースとしての活躍が期待された2年目になっても変わらなかった。
「1年目はまだ僕のデータが相手チームになかったですし、僕自身のボールの調子も良かったので抑えられたのもあります。ですから、僕のデータがそろった2年目、今年は抑えるのが大変でした」
思うようなピッチングができない。それでもチームのために勝ちたい。ならば誰よりも練習しなければならない。
都市対抗近畿地区予選を前にした春、近藤は10キロのジャケットを購入し、それを着こんで短距離走、階段を走るなどをして自分を追い込んだ。
「都市対抗に導かなければならないプレッシャーは半端ないものがありましたけど、だからこそ自分が納得いくまで練習をすることを決めていましたので」
それでも望みどおりにいかないのは勝負の世界。門真市代表・パナソニックは4度のチャンスを逃し、まさかの都市対抗出場なし。うち3度の先発マウンドに立ったのはエース・近藤であった。
ただ、都・市町村を代表して戦う都市対抗野球には「補強選手」という独特の制度がある。近藤 大亮には当然「補強選手」の声がかかった。補強先は近畿地区第一代表の大阪ガス(大阪市)である。
「自分なんかが行っていいのか。でも、自分を選んでくれた以上、全力で投げなければならない」と決意を新たにし、東京ドームに乗り込んだ近藤。そしてこの大舞台が彼の今を決定付けることになる。

- 近藤 大亮(こんどう・たいすけ)
- 所属:浪速高校-大阪商業大学-パナソニック
- ポジション:投手
- タイプ:右投右打
- 身長体重:178センチ/75キロ
- 1991年5月29日生まれ
- 上記データは掲載時のものとなります。