第27回 パナソニック 近藤 大亮投手 【後編】様々な方々から得た「恩」に応えるために2015年10月21日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

[1]社会人1年目の活躍。2年目、都市対抗予選での挫折
[2]補強選手としてつかんだ「マウンド感覚」
[3]「侍ジャパン」での収穫も携え、「誰かのために」腕を振る

補強選手としてつかんだ「マウンド感覚」

近藤 大亮投手(パナソニック)

 迎えた都市対抗のマウンド。1回戦の東京ガス戦では2対1と1点リードの6回からマウンドへ。
「自分が打たれてはいけない。もうとにかく緊張したマウンドでした」と多大な緊張感の中、近藤は無我夢中で腕を振った。140キロ後半の速球、140キロ前後のカットボール、落差ある130キロ台のフォークのコンビネーションで4イニング5奪三振・無失点の快投。
この試合で自信を掴んだ近藤は準々決勝のJR東日本東北戦で先発を任される。

「後ろには素晴らしい投手が控えている。力配分を意識することなく、1球1球全力で、『ばてた時は次、お願いします』という感覚で投げていきました」

 この試合は140キロ台後半の速球が唸りを上げた。近藤は6回を投げて9奪三振1失点。実に気持ちがみなぎった投球。フォームの安定も好調に拍車をかけた。ここは当人の解説を加えてもらおう。

「自分は足の上げのバランスをまず大事にします。ここで崩れてしまうとそのあとの投球にも影響するので。また目いっぱい腕を振っているように見えますが、リリースまで脱力して、リリースの瞬間に一気に力を入れます。都市対抗では感覚も良かったですね」

 近藤の付託に後続投手も応え、最後は同じくパナソニックから補強された女房役・足立 祐一のサヨナラ2ランで延長10回の激戦を競り勝った大阪ガスは、準決勝でも三菱重工広島を下し決勝戦進出。惜しくも決勝では延長14回・日本生命(大阪市)の前に屈したが、近藤はこの大会で、11回3分の1を投げわずか2失点。

「野球にかかわりたい」中学生が10年足らずで「ドラフト上位候補」へ。そして近藤は大会後、8月上旬に行われた第27回 BFAアジア選手権の選考合宿でも、最速148キロのストレートと落差あるフォークで無失点に抑え、侍ジャパン社会人代表に初選出されることになった。

このページのトップへ


【次のページ】 「侍ジャパン」での収穫も携え、「誰かのために」腕を振る


プロフィール

近藤 大亮(こんどう・たいすけ)
近藤 大亮(こんどう・たいすけ)
  • 所属:浪速高校-大阪商業大学-パナソニック
  • ポジション:投手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:178センチ/75キロ
  • 1991年5月29日生まれ
  • 上記データは掲載時のものとなります。
【関連記事】
第26回 パナソニック 近藤 大亮投手 【前編】「野球にかかわる」から「プロ野球選手を目指す」への道程 【2015年インタビュー】
第8回 【2015年 社会人編】来年の即戦力候補に挙がる投手、野手を紹介!【社会人ドラフト特集】
第9回 【山本隆之さん】第32回大会(2005年)「一社会人の投手のポジションを確立できた大会」【日本選手権 特別企画 『思い出のベストゲーム』】
第6回 第84回都市対抗野球大会 出場チーム紹介 パナソニック(門真市)【第84回都市対抗野球大会 チーム紹介】
梶原康司選手(パナソニック)
大阪商大堺 【高校別データ】
浪速 【高校別データ】

インタビュー