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第3回 JR東日本 石岡諒太選手2012年01月18日
2011年の都市対抗大会で、新人賞にあたる「若獅子賞」を獲得したJR東日本の石岡諒太。
2回戦のヤマハ戦で、4回に主将の斎藤達則が肉離れで戦線離脱すると、堀井哲也監督は高卒1年目の石岡を起用する。予選でのスタメン出場は一度もなかった石岡だが、初球からフルスイングする積極的なバッティングで、チームの優勝に大きく貢献した。
【目次】
[1]19歳、高卒ルーキーの本音
[2]フルスイングが出来なかった高校時代
[2]石岡諒太選手に5つの質問
19歳、高卒ルーキーの本音

"石岡諒太選手(JR東日本)"
――石岡選手にとって、入社して半年後に迎えた都市対抗大会。その2回戦でキャプテンの斎藤選手が試合中に負傷して、突然、石岡選手に出場機会が回ってきました。正直、監督から「行ってこい」と言われた時はどんな心境だったのでしょうか?
石岡選手(以下「石岡」) 試合前に一応、「準備はしとけ」と監督から言われていたのですが、4回にキャプテンがケガをしてしまったので、突然で正直、心の準備が出来ていなかったですね。
(3三振の結果に終わり)もうグラウンドにはいたくないって気持ちでした。初球から振っていたけど、自分のスイングが出来なかった。
それで、試合が終わったあと落ち込んでいたら、キャプテンの斎藤さんから「今日はお前のプレーが出来ていなかったぞ。ミスしてもいいから、次はいつも通りのプレーをしてこい」と言われて、そこから気持ちが変わりました。
次の準々決勝の試合で、監督は「ミスしてもいいから思いっきりやってこい」と、今度はスタメンで僕を起用してくれました。
――準々決勝以降、石岡選手は毎試合ヒットを放ち、3試合3打点の結果を残しましたが、石岡選手の中ではどの打席が最も印象に残っていますか?
「石岡」 自分の中では準決勝の一打席目。(JR東日本東北の森内寿春投手から)打ったライトオーバーですね。打ったのは真っ直ぐなんですけど、1球目、2球目は空振りしてしまったので、それを打席の中で修正できたというのは、自分でも評価できる打席かなって思います。
――NTT東日本との決勝戦では、1対1の同点で迎えた延長11回裏。先頭で打席が回ってきた石岡選手は、リリーフの末永投手のストレートを上手く弾き返しました。
「石岡」 相手は同じ東京都のチームで、選手の情報も多かったのですが、あの打席では何も考えてなかったですね。先頭だったので、とりあえず塁に出られればと思って打席に入りました。2回戦の時のような緊張はなくて、力まず自分らしく振れたと思います。
――この打席で、石岡選手はレフト線への二塁打を放ち、続く4番の松本選手のタイムリーで優勝を決めました。この試合後、若獅子賞を受賞した石岡選手ですが、受賞した率直な思いは?
「石岡」 まさか自分が選ばれるとは思っていなかったです。一打席一打席をちゃんとこなしてきた結果だとは思いますが、やっぱり大会が始まる前は試合に出られるか、出れないかだったので、正直信じられなかったですね。