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第17回 JR東日本 吉田一将投手2013年01月22日

2012年は新人ながら、都市対抗と日本選手権の二大大会で敢闘賞を獲得。そして、公式戦8勝を挙げ、年間最多投手にも輝きました。今年はドラフト上位候補としても期待される吉田一将投手。昨年の振り返りと、今年にかける意気込みを存分に語っていただきました。
【目次】
[1]アウトコース低めを武器に
[2]フォーム改造の背景と、制球力の高め方
[3]吉田投手の成長の要因は、新年の決意!
[4]社会人2年目はどんな活躍を?
アウトコース低めを武器に

▲都市対抗で好投するJR東日本 吉田一将選手
――まず2012年、社会人野球の世界に飛び込んで、各打者と対戦する中で、大学と社会人の打者の違いは、どんなところを感じましたか?
吉田一将選手(以下「吉田」) 社会人の打者は2ストライクになっても、甘い球は見逃さないことです。多少、遅れてもヒットにしたり、詰まっていてもヒットにする執念を感じました。そして、スイングのスピードが全然違いますね。コースは高めを見逃さずに打つことが出来る選手が多いんですよね。
――レベルの違いを感じつつ、自分の力をどう高めていったのでしょうか?
吉田 オープン戦から始まり、JABA長野大会やJABA東北大会で、とくにそれを感じましたね。そこで、初球の入り方、追い込んでからの配球を慎重に、その打者が打てないコースへ投げようと思いました。
次第に、甘い球は見逃さずに打つ社会人選手の傾向を理解できてきたので、しっかりと意識して抑えることが出来るようになりました。。
――実際には、そこを身に付けるためにどんな練習をされていたのですか?
吉田 大学の時にうすうすと感じていたのですが、社会人に入ってアウトコースの低めのコントロールはかなり重要だと確信しました。やはり、そこが原点ですね。アウトコース低めのコントロールが良い時はあまり打たれないので、アウトコース低めのコントロールは磨いていったほうがいいと思います。
――アウトコース低めのボールを投げて、昨夏の都市対抗で記憶に残っている1球はありますか?
吉田 東芝戦で初回に三振を奪ったチェンジアップと、5回の三者連続三振を奪ったイニングで、2人目の左打者に内角ストレートを決めたシーンがあるのですが、そこでは狙い通りのボールを投げることが出来ました。
――その投げている感覚というのは、大学時代とは違いますか?
吉田 違いますね。大学の時は左打者が得意ではなかったので、変化球で打ち取っていたんですけど、インコースのストレートがシュート回転して、真ん中に入ることが多くなって、打たれることが多かった。社会人に入ってからは、球威とコントロールがよくなったので、左打者の内角にも自信が持てるようになりました。あの場面は、三振を取りにいくと決めにいった場面で、そのイメージ通りに投げることができたのは嬉しかったですね。

- 吉田 一将(よしだ かずまさ)
- 1989年9月24日生まれ
- 青森山田-日本大
- 高校時代は2年夏、3年夏に甲子園出場(登板なし)。
- 大学時代は4年春に主戦投手として一部昇格に貢献。一部では3勝を挙げた。
- JR東日本入社後は先発の一角として活躍し、都市対抗では5試合に登板し、若獅子賞と久慈賞を獲得。日本選手権でも敢闘賞を獲得。公式戦で8勝を挙げ、最多勝利投手賞を獲得した。