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第17回 JR東日本 吉田一将投手2013年01月22日
【目次】
[1]アウトコース低めを武器に
[2]フォーム改造の背景と、制球力の高め方
[3]吉田投手の成長の要因は、新年の決意!
[4]社会人2年目はどんな活躍を?
フォーム改造の背景と、制球力の高め方
――吉田投手がJR東日本に入社してから、より力を伸ばした要因は何だと思いますか?
吉田 ひとつは、入社してから投手コーチの方にアドバイスをいただき、フォームをモデルチェンジしました。大学時代よりも、リリースポイントを高くしたんです。テイクバックの時に、右肘が背中側に入り過ぎるところがあったので、そこを修正して、小さく入らないようにしました。最初は変化球にしても、ストレートにしても定まらなかったんですけど、だんだんフォームが馴染んできて、結果的には良くなっていきましたね。
テイクバックは小さすぎてもダメなんですけど、まずはシンプルに投げることを考えたんです。変に、ひねったり、溜めたりすることは考えず、左足を上げた時に右足に体重を溜める感覚で。大学時代は自分の中でロスが多かったので、社会人ではそのロスを小さくして、シンプルなフォームに改良したのが良かったかなと思います。

「成長を一番実感するのは試合中」
――フォームを固めるためにどんな工夫をしましたか?
吉田 投げ込みもそうですけど、一番成長を実感できるのは試合で投げることです。実際に打者と対戦することで、自分のフォームが成功したか、まだロスが多いのかを確認することができますし、経験値を上げるには試合で投げることが一番です。
今はある程度、固めることができているので、多少確認する程度で済んでいますが、それまでは固めるために、昨年2月からどんどん投げていき、自分のものにしていきました。
――また、吉田投手はコントロールの良さも武器ですが、制球力を磨くために工夫したことはありますか?
吉田 もともと、コントロールには自信があったんですが、大学に入ってフォームをいじって、ストレートが多少速くなったんですけど、コントロールがばらついてしまったんですよね。自分の中で制御できないところがありました。このままではいけないと思い、大学2年生の時から、体幹トレーニングとウエイトトレーニングを本格的に取り組みました。トレーニングの他に食事の量も多くして、プロテインも摂るなど、食事にもこだわっていきました。
――なるほどコントロールを高めるためにフォーム改造だけではなく、体作りも平行してやっていたのですね。
吉田 コントロールを良くするにはフォームで型を固めることがとても大事です。次に、同じ形で強いボールを正確に投げるには筋力が必要になってきます。1試合投げるとどうしてバテてしまうので、安定して投げ続けるには体幹トレーニングなど体作りをこだわりました。
自分自身もそれでよくなったと思いますし、大学時代は、そういったことをチーム全体で取り組んでいましたので、投手陣全体の四球の数がぐっと減ったんですよね。

- 吉田 一将(よしだ かずまさ)
- 1989年9月24日生まれ
- 青森山田-日本大
- 高校時代は2年夏、3年夏に甲子園出場(登板なし)。
- 大学時代は4年春に主戦投手として一部昇格に貢献。一部では3勝を挙げた。
- JR東日本入社後は先発の一角として活躍し、都市対抗では5試合に登板し、若獅子賞と久慈賞を獲得。日本選手権でも敢闘賞を獲得。公式戦で8勝を挙げ、最多勝利投手賞を獲得した。