2013年07月12日 東京ドーム

JX-ENEOSvsNTT西日本

第84回都市対抗野球大会 1回戦
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NTT西日本・吉元一彦投手

先手を取ったのはNTT西日本だ。3回表、一死一塁の場面で打席に立った1番梅津正隆は、JX‐ENEOSの先発・左腕大城基志が投じた、抜けたようなストレートをフルスイングすると、打球はレフトスタンドに飛び込む先制2ランとなる。
 吉元のデキのよさからすると、この2点はJX‐ENEOSにプレッシャーになるのではないかと思ったが、6回に2つの四球と安打を連ねて、ニ死満塁と攻め立て、7番山崎錬のライト線を破る二塁打で同点とした。

打ったのが半速球とも言える136キロのストレートでも、それまで縦割れスライダーや打者近くで鋭く落ちるチェンジアップなど多彩でキレ味抜群の変化球を見せられてきたので、攻略は簡単ではなかったはずだ。2球目の若いカウントで球種を絞って打席に立った山崎の読み勝ちと言ってもいいだろう。

大城が5回、吉元が5回3分の2で降板し、リリーフ陣のデキが試合を左右する難しい展開になった。NTT西日本が左腕吉川侑輝、JX‐ENEOSが右腕三上朋也、左腕沼尾 勲とつなぎ、よく防戦に努めた。吉川は変化球でカウントを作ってストレートで勝負する配球に冴えがあり、三上は内角攻め、沼尾はスライダーを軸にした横の揺さぶりで相手打線を鎮静化し、試合は初戦から延長に突入した。

10回裏、JX‐ENEOSは一死から4番池辺啓二が右中間に二塁打を放ち、大久保秀昭監督は代走に走りのスペシャリスト、前田将希を送る。さらにニ死一、二塁の場面では6回に同点打を放った山崎に代打、山岡剛を送る思い切った采配が続き、明らかにこの回で決めようという執念が感じられた。

その采配に山岡がみごとに応えた。打球がレフト前に達すると二塁走者、前田は脇目も振らずホーム生還をめざし、ベース手前で頭から突っ込むと捕手のタッチをかいくぐり、回り込むようにして右手でベースタッチし、チームにサヨナラ勝ちをもたらした。

吉元、吉川の難敵を攻略し、サヨナラ勝ちという最高の勝利で初戦を飾ったJX‐ENEOSは今年も強そうである。

(文=小関 順二


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