2014年07月27日 東京ドーム

富士重工業vs日本新薬

第85回都市対抗野球大会 準々決勝
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 この猿川が8回に入って疲れを見せた。先頭打者の代打・中園拓磨をフルカウントから四球で歩かせ、後続の2人をレフトフライ、三振に斬って取るがベンチはここまでが限界と見切り、リリーフを送った。このリリーフがさらに凄かった。

 08年の高校球界で茨城県の公立校、三和高に最速145キロを計測する本格派がいたことを覚えているだろうか。その名は石崎 剛(新日鉄住金鹿島からの補強・24歳・右投右打・182cm/85kg)。
高校時代はプロ志望届を出さず、新日鉄住金鹿島に入社した。
ところがいつまでたっても社会人野球のマウンドに立たない。2、3年前知り合いのスカウトと石崎の話題になったとき、「高校を卒業するときプロ志望届を出していたら、うちは1位で行こうと思っていたんですよ」と言われて驚いた。それほど評価が高かったとは思わなかったからだ。
その評価の高さが、社会人で低迷する分、哀愁を誘った。もう石崎は終わったのかと正直思った。

 サイドハンドで投げているのは見たことがある。ストレートのスピードは130キロ台だったと記憶している。しかしこの日の石崎は別人だった。合計18球投げて、球種はすべてストレートで最速は149キロ。そのほとんどが145キロ以上だったと記憶している。

 最終回は3番から始まる好打順だったにもかかわらず倉本を148キロのストレートで空振りの三振。
4番森川欽太を149キロのストレートで見逃しの三振、5番の代打・箸尾谷英樹も149キロのストレートで見逃しの三振でゲームセット。これほど劇的な復活ぶりを咄嗟には思い出せない。リリーフ投手としての指名になると思うが、今年の上位候補と言っていいだろう。

 日本新薬の2番手、中村 駿介(26歳・右投右打・186cm/90kg)もカムバック組である。
社会人2年目に右ヒジの手術を行い、しばらく剛腕はなりをひそめていた。
昨年3月のスポニチ大会ではストレートの最速が142キロと中途半端。前の試合で石川歩(東京ガス→ロッテ1位)が147キロ、平田真吾(Honda熊本→DeNA2位)が144キロを計測しているので、随分差をつけられたなと一抹の寂しさがあった。

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